読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

  ポーカーの高速道路とけものみち

     自分の大好きなポーカーに関する戦略などを紹介



このブログについて

自分の大好きなポーカー(特にTexas Hold'em(テキサスホールデム))
というゲームに何か貢献ができないかと思い、ブログを始めました。    
ポーカーに関する戦略などを紹介していきたいと思います。         

 ガスハンセン著、松山宗彦訳『ガスハンセンのポーカーミリオンロード』(2011年、パンローリング(株))

スーパー今更感満載ですがw、ガスハンセンのポーカーミリオンロードをWSOP前に読みましたので、書評をアップします。


書評:ガスハンセン著、松山宗彦訳『ガスハンセンのポーカーミリオンロード』(2011年、パンローリング(株))



ガスハンセンのEvery Hand Revealedといえば、ポーカー書籍界で売上No.1を誇る名著中の名著だ。


私は英語版を既に読んでいたので、なかなか読む機会に恵まれなかったのだが、シマダ本の執筆も終わり、今夏のラスベガス行きを前にして、改めて、Every Hand Revealedの翻訳版である「[http://p.tl/fGFq:title=ガスハンセンのポーカーミリオンロード]」を読んでみた。


英語版の内容をほぼ100%理解しているつもりではあったが、日本語でその内容を読むことによって得るところが非常に多かった。
やはり思考言語が日本語である以上、同じ内容を読んでいても、英語よりも日本語でインプットがあった方が、自分の中で再構成し内容を吸収するのが遥かに容易なのだ。この点について、改めて気付かされた。
まずは、英語版と比べても、全く違和感のない翻訳を仕上げた翻訳者である松山氏に敬意を評したい。
同じ翻訳者としてこの量の英文書を非常に質の高い翻訳書に仕上げる苦労は十分に分かっているつもりだ。
翻訳ではなく英文和訳でしかない訳書が多いなか、日本語としても違和感なく読めるレベルにこの分量の本を仕上げるのは大変な苦労だったであろう。
氏の尽力がなければ、名著である「Every Hand Revealed」を、日本語の名著である「ポーカーミリオンロード」として生まれ変わらせることはできなかったはずだ。


本書は、既にご案内の読者も多いだろうが、ガスハンセンが、自らが優勝した2007年オージーミリオンのメインイベントのハンドのひとつひとつを振り返り、配られた850ハンドのうち参加したほとんどのハンドである329ハンドについて、それぞれ解説を加えたものである。
本書によって、稀代のプロポーカープレイヤーであるガスの思考が垣間見えるだけでなく、各章の冒頭にはトーナメントの序盤、中盤、終盤、ファイナルテーブルでどのようにプレイすべきかのまとめが掲載されていたり、トーナメントに臨むにあたっての心構えや準備なども説明されているため、本書はトーナメント戦略書としても十分な内容であると言えるものに出来上がっている。

また、最後には、統計情報として、各ハンドがどの程度配られたか、プリフロップで勝ったハンド、コンティニュエーションベットの頻度、リンプ・オールイン・ブラフの回数が掲載されるとともに、それぞれについてガスの解説が添えられており、非常に興味深い内容となっている。
さらに、トーナメントの趨勢を決するようなハンドが重要ハンドとして21ハンド特定されており、再読することも容易な構成となっている。


本書については、まず1回目は、ガスの視点に立って、ひとつの英雄譚として読破しメジャートーナメントを勝ち抜く楽しさ・苦しさ・喜びを分かち合い、2回目は、一つ一つのハンドの分析を熟読しハンドの解説書として読み、3回目は、トーナメントのダイナミズムを感じつつ各章のまとめを習得するトーナメント戦略本として読むことをお薦めしたい。


何度も何度も繰り返し読みたい1冊だ。