ポーカーの高速道路とけものみち

     自分の大好きなポーカーに関する戦略などを紹介



このブログについて

自分の大好きなポーカー(特にTexas Hold'em(テキサスホールデム))
というゲームに何か貢献ができないかと思い、ブログを始めました。    
ポーカーに関する戦略などを紹介していきたいと思います。         

Daniel Negreanu's Small Ball(5)

リバープレイ

リバープレイ序

 スモールボールブランドのポーカーをプレイするときには、多くの中途半端なハンドをプレイし、スタックのそれほど多くを投資することなくリバーまでたどり着くことが目的となります。もちろん、モンスターハンドが実際にできて、そのハンドの期待値を最大化するためにポットを大きくしたいような場合は別ですが。
 テーブルイメージは、いつもブラフしているんじゃないかと周りに疑われるようなものとなるため、リバーはブラフをすべきときではありません。スモールボールアプローチを取っている場合には、ブラフの頻度は、伝統的なスタイルをプレイしているときよりも低くすべきです。その主要な理由は、単に通常よりも多くのハンドをプレイしているので、相手がよりコールしやすい傾向にあるからというものです。世界的なノーリミットホールデムトーナメントのプレイヤーを見てみると、リバーでは、思ったほどブラフしていないことに気付くと思います。相手がリバーまでプレイした場合には、その相手はどのようなハンドを持っていても、最後まで見たいと思うようになるということを彼らは理解しているのです。
 ガスハンセンは、ワイルドでクレイジーなイメージを持つ典型的なプレイヤーです。しかしながら、彼のプレイを注意深く見てみると、92やT4でレイズするかもしれませんが、リバーではピュアブラフで多くのチップを無駄にするようなことはめったにないということに気付きます。テーブルイメージによって、ガスがリバーでベットする場合には、実際にいいハンドを持っていなければならなくなるということを理解しているのです。すなわち、彼は、より多くのアクションをできるイメージを作り出しているのです。ガスが最も成功しているトーナメントプレイヤーの1人であることは偶然ではありません。彼のアプローチは、非常に多くのメリットを持っているのです。
 これらのリバーの考え方を心に秘めながら、完璧な状況ではたまにブラフはできるでしょうが、基本的にはリバーとはワイルドで洗練されたブラフをするときではないということを理解すべきです。また、リバーは、強いハンドを持っているときは、最大限の価値を引き出し、必要以上のチップを減らすことを避け、自分のことを弱いと思っている相手からブラフを引き出すべきときなのです。

<8/13追記>

最大限の価値を得る

 スモールボールをプレイするときに避けなければならない重要な事項の一つに、ベット額によってパターンを読まれることがあります。例えば、ポットの60%をベットするときはブラフで80%をベットするときはバリューベットなどです。理論的には、誰もあなたに注意を払っていなければ非常にうまく機能しますが、実際には、老獪な相手はパターンを読んであなたからチップを奪い取ることでしょう。小さいベットのときにはブラフリレイズをし、あなたの大きなベットには強いハンドであってもフォールドしてしまうでしょう。
 利益を最大化したいようなハンドによってリバーでバリューベットを行う際の最善策は、ブラフをするときと全く同じ額をベットすることです。要するに、ブラフのベット額とバリューベットのベット額は、ほとんど同じ額であるべきだということです。
スモールボールの変形をやっていて、純粋にベットの額で強いハンドを持っていてより多くのチップを欲しいということがすぐにわかるという若いプレイヤーは多いです。

ハンドの例

 例えば、レイトポジションから250ドルにレイズして、ブラインドが50-100でBBがコール。フロップTcTs8cです。BBがチェックしたらORが350ベットしました。BBはコール。
 ターンは6dでBBはまたチェック。ORは900ドルベットしてBBはコール。
 リバーは2cでした。
 ポットは3050でORは6500のベットをしてきました。
 この章の前半で紹介したとおり、この少年は、2回ブラフをキャッチされていて、その場合のベットは、ポットの50%〜60%だということに気付いていました。彼は小さなポットをプレイしようとしていると分っていたので、このとき彼がモンスターハンドを持っていると確信していました。BBはAAを見せてマックしました。少年が1700〜2200ドルくらいベットすれば、BBは即コールしたでしょう。この少年は、大きな額を打ち過ぎて2000ドルくらいの余分な利益を失ってしまったのです。
 前にスモールボールについてブラックジャックの類似点を指摘しましたが、もう一度復習しましょう。ブラックジャックのカードカウンティングを知っていると思いますが、適切にカードカウンティングをした場合には、ブラックジャックプレイヤーはハウスに対して優位に立ちます。
 次のように要約されます。残っているカードにハイカードが多い場合は、プレイヤーに有利です。小さいカードしか残っていない場合は、ハウスに有利です。カードカウンターは、ベットサイズをカウントと残りのカードの高低のバランスによって変えていきます。残りカードがプレイヤーに有利であれば、ベット額を上げて、ハウスに有利であれば額を下げるのです。
 世界中でほとんどすべてのカードカウンターがつかまっており、そのうちの多くのカウンターが強欲すぎるために、すぐにつかまってしまいます。先ほどの例の大きな役(多分フルハウス)を完成させた少年も同じで、下手なカードカウンターは自分が有利な状況にあることをベット額を大きく変えることですぐにハウスに教えてしまいます。あなたがピットボスだったとして、最初10ドルで賭けていたプレイヤーが6ハンド後に500ドルで駈け出した場合、カウンティングをやっていると思うでしょう?
 気付かれないようにするためにベット額を小さく変えることがポイントなのです。したがって、10ドルからいきなり500ドルに代えるのではなく、20ドルに変え、勝ったら更に倍の40ドルと変えていくべきなのです。<8/14追記>

正しいバリューベットの額

 トーナメントにおいては、small ballアプローチは、ナッツを持っているときでなければ、すべてのコストを投じて大きなポットを勝負することを避けることを主眼においているものです。通常は、ポットはリバーに近づくにつれて大きくなるので、リバーは危険地帯となります。実際にも、small ballは、ほとんどのハンドがリバーにまでたどり着かないときに、最もうまく機能しますが、リバーに行ったときでも、小さくベットしてもう一人がコールして終わるということが多いです。このアプローチの価値は、大きなバリューベットを危険な状況で行わず、微妙な状況で相手からちょっとずつチップを絞りとることにあります。また、めったにないナッツを引いたときには、大きなベットで相手を釣り上げることもできます。

実際には、small ballは、ほとんどのハンドがリバーにたどり着かない場合に最もうまく機能する。

 しかしながら、ナッツを持っているときや、確実にベストハンドを持っていると思っているときであっても、トーナメントを通して行っているsmall ballのベッティングパターンを変えてはなりません。ポット額より多くベットすることは避けるべきです。めったにないケースですが、ポットより大きくベットしたいようなケースもあるかもしれませんが、ほとんどの場合、バリューベットでもポットの額を超えるべきではありません。

 バリューベットの適正額を計算するポイントは、相手のハンドの強さを計算することにあります。相手のハンドが強いと思えば思うほど、より多くの額をベットすべきです。反対に、相手のハンドがNothingに近いと思えば思うほど、相手がバッドコールを正当化しやすいような額のベットをすべきです。極端な例では、たとえポットの10%であっても最小のベットをすべきときもあるでしょう。

 トーナメントにおいては、バリューベットの額は、あなたのベットが相手に与えるプレッシャーの強さを考慮に入れなければなりません。例えば、相手をオールインさせるようなポットサイズのベットした場合、相手は充てもなくトーナメントに残っていたいがために、コールすることができなくなるでしょう。このような場合、相手のチップの100%を賭けてトーナメントライフを瀬戸際に立たせるのではなく、相手のチップの75%位を賭けるのがよいかもしれません。このようにすれば、相手は、「自分がベストハンドを持っていると思う。間違っていても、まだ戦えるチップはある。」と思って、あなたは相手のチップの幾分かをもらうことができます。

 さて、3つの例を見て、どのようなサイズのバリューベットが最も有効か検証してみましょう。<8/17追記>

ハンドの例1

ブラインドが100-200でUTGが600のレイズ、あなたはレイトポジションからAAで2100にリレイズしたところUTGはコールでヘッズ。
フロップは、2d2s6cです。相手はチェックしてきたので2500ドルベットしたところ、相手はコールしてきました。
ターンは8hでした。相手は4000ドルのベットにチェックコール。リバーは2cです。
相手はリバーでもチェックしてきました。あなたも相手も16000の残りチップがあります。ポットは17500です。
いくらベットすべきでしょう?
A:$4000
B:$10000
C:オールイン

ハンドの例2

 ブラインド50-100でボタンからAs8sでレイズしたところBBがコール。フロップは、Ks8d4cです。両方ともチェック。
ターンは5s。相手がチェックしたので400ベットしたところ相手はコール。リバーはKhです。
相手もあなたも10000以上チップがあってポットには1350あります。いくらベットすべきでしょう。
A:$1350
B:$550
C:$1000

ハンドの例3

 400-800アンティ100でアーリーが2400のレイズ、あなたはボタンから8c7cでコール。フロップはKd5c6d です。
相手は3000ベットしてきたところ、あなたはコールしました。ターンはAhで両方ともチェック。リバーは4cでした。
 4cによってナッツストレートができています。相手もあなたも50000チップを持っていてポットには12900あります。
 相手がチェックしてきたところいくらベットすべきでしょうか。
A:$12900
B:$8500
C:$4000

ハンド例1の解答

 Aは不正解です。この状況では相手が強いハンドを持っていてベット額を減らしてほしいと思っていることは明らかでしょう。ハンドのプレイの方法によって、相手が小さなポケットペアを持っていそうな様子なのでこの状況では4000ドルのベットでは小さすぎます。
 Bは正解です。10000ドルのベットは、ポットに比べて最適です。相手にプレッシャーを与えるほど大きくはないし、相手がコールして負けていてあなたの利益が増える可能性が増します。
 Cは不正解です。恐ろしいプレイではありませんが、相手がここでどのようなハンドを持っていそうか想像してみましょう。相手は多分KKのようなハンドは持っていません。相手が最も持っていそうなハンドは99~QQでしょう。オールインコールは、相手のトーナメントライフを奪うかなりリスキーなプレイで、相手にそのようなプレイを強いるのは、相手が負けていると教えることにもなりかねません。それは望んでいる結果ではないはずです。相手がフォールドしたら、間違ったベット額によって、相手がコールしてくれて得られたはずのバリューベットを失ったということになります。

ハンドの例2の解答

 Aは不正解です。中途半端なハンドでなぜそんなにベットするのでしょうか?相手がKを持っていてスロープレイをしていたら、不必要に多くのチップを失ってしまいます。また、ポット額のベットをすることで、相手がボトムペアやAハイでルースコールする可能性を消してしまうことになります。
 Bが正解です。一連の流れであなたも相手もそれほど強いハンドを持っていなさそうなので、ここで行うセカンドペア+Aキッカーでバリューベットは、非常に小さいバリューベットであるべきです。あなたのハンドがベストハンドである保証はないので、小さいベットをすることで二つの効果があります。

  1. 相手が勝っているときに損失を小さくできる。
  2. 相手がボトムペアやAハイなどの弱いハンドでコールする確率を上げる。

 Cは不正解です。この状況でポットベットするのと同じ理由で1000ドルもベットすべきではありません。負けている場合は、1000ドルのベットでは相手はフォールドしないでしょう。そうしたところで、TTやK3を見せられて多くのチップを失うだけです。微妙なハンドで小さなバリューベットをすべきで、オーバーベットして相手を釣り針から逃げさせて読みを台無しにしたくはないでしょう。あなたのハンドはベストハンドの可能性が高いので、そこから幾分かの利益を上げたいはずです。

ハンドの例3の解答

 Aは不正解です。相手はポットサイズのベットにコールできるほど強いハンドを持っているのであれば、ターンとリバーでチェックすると思いますか?相手はAやKを嫌っていてQQのようなハンドを持っているのでチェックしたのでしょう。そうでないとしても、KQのようなハンドを持っていて単にAを警戒しただけなのかもしれません。どちらの場合も、相手は、AKやAA、KKを持っていないと思われるので、リバーでのポットサイズのベットにコールするとは思えません。
 Bも不正解です。これまでの流れからして、相手がターンやリバーでベットできるような強いハンドを持っていないと思われます。このような大きなベットでは、相手がKQやQQを持っていた場合、自分のハンドが弱いということに気付いて針から逃がしてしまいます。
 Cが正解です。ポットの額に関わらずこのような小さいベットをすることで、相手がブラフをしているかどうか確認しようと思わせる適切な額を与えることになります。また相手がKQを持っていた場合、あなたがKのペア+小さいキッカーでベットしてきたと思わせることもできます。このベット額を選ぶにあたっての非常に重要な要素はただ一つ、めったにないケースですが、相手がAA、KK、AKでトラップを賭けてきている場合、相手がリバーの4000ドルのベットでは満足しないだろうということです。相手は12000ドルにレイズしてくるでしょうし、その場合、もう一度リレイズすることで相手のチップの大半を奪うことができるのです。

<8/27追記>

ベットするよりチェックが適切な場合

 リバーで利益を最大化することが、必ずしも、いくらベットすべきかということに係っているとは限りません。ある状況では、次のようになることもあります。:相手がベットにコールしそうか、それともチェックした場合はベットしそうか。基本的な状況としては、微妙なハンドか強いハンドを持っていて、相手がものすごく強いハンドを持っているかドローを失敗したと思うときがあります。このような状況では、リバーでベットしたとしても何もいいことはありません。相手が勝っている場合は、レイズしてくるでしょうし、相手がドローを引けなかった場合は、フォールドするだけなので。

ハンドの例

 強いハンドを持っていてベットをしたときよりも、チェックをした場合により多くの利益が得られるような例を見てみましょう。

10-20のノーリミットのキャッシュゲームをしていて、SBからAh3hでリンプしました。BBが60ドルにレイズしてあなたはコール。フロップは、AsTs4hです。チェックすると相手は予想通り80ドルのCBを打ってきました。あなたはコールです。
 ターンは4cで両方ともチェック。
 リバーは8dです。
 ベットかチェックがどちらがよいかは微妙です。どのようにすべきかは、相手がどのようなプレイヤーと読んでいるかによります。相手がブラフをしないプレイヤーで、JJ〜KKでバリューベットをしないと思っているのなら、相手がコールしてくれることを祈って120ドルベットすべきでしょう。
 しかしながら、ほとんどのプレイヤーはこのようなタイプではなく、QQのようなハンドでもバリューベットしないでしょうが、QJのようなハンドでブラフすることはあるでしょう。このようなプレイヤーに対しては、チェックがより利益を生むプレイになります。相手がベットにコールしない一方で、あなたがチェックした場合、弱さの表れとみて、フロップでやったようなブラフをもう一回やろうと思うでしょう。
 最終的には相手は、あなたがリバーで強いハンドでもブラフをしてもらうためにリバーでチェックをするということに気づくでしょうが、それはまた別の方法で利益をもたらします。相手があなたが良いハンドでチェックをすると気付いたら、バリューベットをすることに二の足を踏むようになるでしょう。この躊躇によって、ベットされた場合にはコールしようと思っている状況において、コストをかけることなくショーダウンまで行きつくことができることになります。

ハンドの例

 例えば、10-20のキャッシュゲームで、ミドルから相手が60にレイズ、あなたはAs4sでBBをプロテクト。フロップは、QsTh4hです。相手の80ドルのベットにチェックコール。ターンはTdで2人ともチェック。リバーは3c。
 この状況は、ベットすることが何の利益も生まない状況です。あなたがベストハンドを持っているように思えますが、相手にもチェックしてもらいたいでしょう。相手がJJを持っていたとします。ターンでTがペアになったので、T持ちにもQ持ちにも負けます。相手が150ベットしてきたらフラッシュやストレートを逃したAハイでベットしてきたと思ってコールできるかもしれません。相手が思慮深くあなたが勝てるハンドでもリバーでチェックするということに気付いていたら、あなたがコールした場合勝てるとは思えないので、バリューベットはしないでしょう。
これは実際にそうなってほしい状況です。相手がバリューベットをすることに躊躇してもらいたいでしょう。スモールボールをプレイすることは、ポットを小さく保つことに尽き、特に微妙な状況でポジションのないときはそうです。これらの状況はリバーでモンスターハンドを持っていてポットを大きくしたいときよりも頻繁に起こる状況なので、相手にリバーで慎重にプレイしてもらうのは、最も望むべき状況でしょう。
明らかなことですが、相手がバリューベットせずにリバーでチェックするようになったら、今度はあなたがバリューベットするようにすべきです。悲しいことに、相手はあなたに対してはバリューベットできないでしょう。PokerStars.comの実際のプレイにおいて、数々の例を見ることができます。<8/28追記>

相手がバリューベットしない場合にバリューベットすること

 相手がアグレッシブで上手いということ以外何も知らないプレイヤーとヘッズアップしていました。最初の30分で、パターンが決まって行きました。リバーでトップペアやミドルペアでチェックすれば、相手は悪いハンドでバリューベットしてくるというものです。例えば次のような感じです。

ハンドの例

 J94のフロップでJTでチェックコールしました。ターンは2でチェックチェック。リバーは3です。相手がブラフすることを期待して、もう一回チェックしたところ、相手はブラフをせずにQ9でバリューベットしてきました。
 相手のプレイは全然間違ってはいません。リバーで彼がやったバリューベットは極めて普通のものです。しかしながら、お分かりのとおり、JTでチェックしていたことによっても、何もコストはかかりません。リバーでベットしていても相手はコールしたでしょうから。チップを賭けたとしても、私のプレイによって相手は何も明確なメッセージを読み取ることはできません。リバーでチェックしたからと言って私が何も持っていないとは限らないのですから。
 ポジションのないときにこのようなプレイスタイルを続けていたので、相手は最終的にはスタイルを変えてきました。それこそ私が望んでいたものです。私がリバーで慎重にプレイしてチェックコールする傾向を相手が掴んだことで、相手は戦略を変えて、普段ならするであろうバリューベットをしなくすることを余儀なくさせられました。この変更によって多くのリバーベットを避けることができ、ベットにコールする必要がなくなります。その後プレイしたハンドは次のようなものです。

ハンドの例2

 相手はプリフロップでレイズしてT8でコール。フロップはJT6。チェックしたら相手は小さなベットをしてきました。ターンは7でチェックチェック。リバーは6が落ちました。リバーでもチェックチェック。Tペアを見せると相手はKTでTペアKキッカーでした。本来ならバリューベットしている状況です。
 しかしながら、この戦略は、微妙な調整がなければ完全なものとはなりません。相手がリバーでチェックするよう誘導したことを知っているので、私は、今度は自分がリバーでバリューベットを若干頻繁にしなければなりません。スモールボールコンセプトに固執することで、あなたは、特にポジションのないときは、相手がポットを小さくするよう仕向けたいと思っているかもしれません。この結果、通常はポジションのないときには慎重に弱くプレイするということになりますがが、それはそれでOKです。目的は、ポジションのないときは損失を最小化して、ポジションのあるときは、利益を最大化することにあるのですから。

<9/8追記>

ディフェンシブベットについて

 ディフェンシブベットの目的は、本質的には、自分が勝っているかどうか分らないが、リバーでベットされたらコールせざるをえないような微妙な状況における損失を最小化することにあります。この考え方は、相手がベットしそうな額より小さい額をベットすることで、このようにすれば、相手が更に利益を得ようと思った場合にはリバーでレイズすることになります。しかしながら、たいていの場合は、相手はそれほど強いハンドを持っていないと思われます。たとえ相手があなたがディフェンシブベットをしているだろうと疑っていても、リバーでは、ナッツかそれに近いハンドを持っていなければコールするに留めるはずです。ディフェンシブベットを効果的に利用した例をいくつか見てみましょう。

ハンドの例

 50-100のブラインドで、あなたがBBのときに300にレイズされました。ハンドはAs8sだったのでコール。フロップは、Kd8d3cです。チェックすると相手もチェックしました。ターンは、6h。相手がKを持っていて罠をしかけているかもしれないので、チェックすると、相手は450ベットでコール。リバーは5dで3枚目のダイヤが落ちました。
 相手がリバーで大きなブラフベットをするようなアグレッシブなプレイヤーであったり、AKのようなハンドでバリューベットしてくるようなプレイヤーなら、フラッシュを持っていると見せかけてディフェンシブベットをする絶好のチャンスです。あなたがリバーでベットをすれば、相手は、フラッシュを引いたときでなければレイズできないでしょう。たとえ、キングのセットを持っていても、レイズはできずコールにとどめると思われます。しかしながら、あなたがリバーでチェックすれば、相手は、セットでポットサイズに近いベットをしてくる可能性が高いです。
 勝っているか負けているか分からないので、ここで一番やられたくないのは、リバーで大きなベットをされることでしょう。これを避けるためには、ディフェンシブベットが有効です。ここでのリバーベットは、ブラフになると言う訳ではありませんが、次の2点の効果が得られます。

  1. 相手の大きなブラフチャンスを奪う。
  2. よりやすいコストで勝負の結果を見られる。

 相手は、小さなベットでは勝っているハンドでフォールドすることはないでしょうが、フォールドさせることは、このベットの目的ではありません。ベットの目的は、ダメージを最小化するとともに勝っているかどうか分からない状況でリバーで大きなベットに直面することを防ぐことにあります。このベットによって決断がより容易になります。
 相手がレイズしてくれば、相手がリバーでフラッシュを引いたのだということでフォールドすればよいでしょう。リバーのディフェンシブベットをブラフだと思うプレイヤーもたまにはいますが、それほど多くはいません。さらに、このような相手にも対応するプランはありますが、それは後にしてもう一つシナリオを見てみましょう。

<9/11追記>

ハンドの例

ブラインド200-400で、ミドルポジションからJToで1000にレイズ。ボタンからタフなプレイヤーがコールしました。フロップは、KdQh4cでチェックすると相手は1800のベット。ドローでコールするとターンは2c。チェックすると相手もチェック。リバーは9dでした。
9によってナッツストレートができ、ディフェンシブベット的なベットをするチャンスです。相手はAQのようなハンドをあなたが持っていると思うでしょう。実際のディフェンシブベットのラインは、2000ドルくらいでしょうか。このベット額はナッツを持っているときにするベット額ではありません。このような状況では、利益を最大化するようにもっとベットするのが通常でしょう。しかしながら、ディフェンシブベットのスタイルを把握しているアグレッシブプレイヤーは、あなたが既に持っているナッツを自分が持っていると見せかける絶好のチャンスと考えるでしょう!
あなたがAQやAKのようなハンドを持っていると思ったら、相手がリバーでレイズをすることも十分考えられます。相手のプレイスタイルからすると相手がナッツストレートを持っている可能性も高いですし、実際に持っていれば、6000か7000くらいのレイズをしてくるでしょう。
相手が66を持っていたとしましょう。相手は、即座にポットを取るためにフロップでベットしましたがコールされ、あなたが何か持っていると思っているのでターンではチェックしました。しかしリバーでは、相手はもう一度ポットをスチールするチャンスが来たと思っているはずです。あなたのリバーベットがもう少し大きければ、このようなプレイは出来ません。チェックをした場合も相手はコールされるリスクを考えてブラフをしようとは思わないでしょう。この状況で2000のベットは完璧なプレイです。相手はKかQを持っていればコールするでしょうし、何もなくてもレイズする可能性もあります。
ポーカー戦略に事実上関係してきますが、成功の重要な鍵として、相手が自分と自分のプレイスタイルをどう思っているかによって、自分のプレイ方法をミックスして調整する方法を学ぶということがあります。特定のハンドにおいて利益を最大化するには、ハンドを基本的に正しくプレイするだけでなく、相手についてよく知らなければならないのです。
これが、ポーカーに関し極限の状況においてトラブルを抱える理由の一つです。あるベットがどの状況においても他のベットよりもすぐれているということはめったにありません。大半が相手によって左右されるのです。例えば、最後のハンドについて、相手がタフでアグレッシブなプレイヤーから弱くてリバーでよくコールするようなプレイヤーに変わったとしたら、この種類のプレイヤーには、ディフェンシブベットは愚かなプレイになります。その代わりにリバーで6000くらいのベットをして相手がKやQを持っていてコールしてもらうのがベストでしょう。ディフェンシブベットは、リバーでナッツを持っていなければレイズしないようなプレイヤーにとってはほとんど価値がありません。
ディフェンシブベットは特にトーナメントでは重要な武器です。相手のポジション的な優位性を無効化し、リバーでのリスクを最小限にコントロールすることができます。しかしながら、ディフェンシブベットは、慎重に使ったときに最も効果的となります。正しい状況に使えば適切に機能します。いつ使うかを知るということが、経験によってもたらされるスキルなのでしょう。

リバーで強いハンドでフォールドすること


(つづく)