ポーカーの高速道路とけものみち

     自分の大好きなポーカーに関する戦略などを紹介



このブログについて

自分の大好きなポーカー(特にTexas Hold'em(テキサスホールデム))
というゲームに何か貢献ができないかと思い、ブログを始めました。    
ポーカーに関する戦略などを紹介していきたいと思います。         

 Daniel Negreanu's Small Ball(3)

ポットサイズをコントロールする

 フロップでチェックすることによってポットを小さくしておくことは、ポットのサイズをコントロールする一つの方法です。実際にハンドをヒットしたらポットを大きくしたいでしょうし、その方法もあります。この考え方は、ポットリミットホールデムのようなゲームではもっと重要になりますが、スモールボールポーカーをプレイするのであれば、そのアプローチは、滅多にポットサイズ以上のベットをしないという点で、ポットリミットホールデムと似てきます。

 前の章で、中途半端なハンドではポットを小さくしておくべきだと言及しました。しかしながら、モンスターハンドを持っていて相手もそうだと思うのなら、時には、フロップでそれなりのサイズのポットを作ることも意味があることとなります。

 先に進む前に、必ず覚えておかなければならないことは、この章の戦略は一直線に使用してはならないということです。 一般にはこのツールは有用ですが、いつでも同じ状況で同じことをしていれば、あまりにも多くの情報を相手に与えるリスクを冒すことになります。たとえば、この章で私は私のプレイの情報の多くを与えることになります。疑い深いプレイヤーは私が多くの状況でどのようにアプローチするかよりよく理解できることになり、私がプレイをミックスしなければ、私に関する知識を活用することができます。

 これまで書いたとおり、「ああ、相手がこの通りプレイするプレイヤーなら相手が何をするかすぐにわかるよ」と思います。「ルール」に従った場合、フロップでレイズされた場合相手の頭の中のアラームベルがオフになります。繰り返しになりますが、小さいポットをプレイしたいというのが我々のモットーなので、フロップでレイズをするのは確実にモンスターハンドを持っているときとなります。ほとんどの場合そうでしょうが、「いつも」そうだとすると、決して大きく稼ぐことはできないでしょう。

 相手が弱いと感じたときや、レイズすれば相手からポットを奪えると思ったときなど、ときにはピュアブラフでフロップレイズを行うことも必要です。

ハンドの例

 例えば、プリフロップでUTGから600にレイズしたプレイヤーがいて、ミドルポジションから76sでコールしたとき、フロップがAJ4(レインボー)だったとします。相手はフロップで850ベットしてきました。これはかなり弱いベットに思えます。勘を信じましょう。相手がAを持っていないと思うのなら、フロップでレイズすればポットを取ることができます。28000ほどチップを持っているのであれば、2500を取るために3000のリスクを冒してベットをすることは悪くありません。

 ここでブラフを取り上げる理由は、実際にビッグハンドを持っていて大きく稼ぎたいときにポットサイズをコントロールできるようになるために、ブラフが不可欠だからです。決してフロップでブラフしない場合には、フロップでレイズしたときに自分がいいハンドを持っているということについてあまりにも多くの情報を相手に与えることになってしまいます。

さて横道にそれてしまいましたが、相手を打ち負かせるようにうまくポットをコントロールする方法について検討してみましょう。

ハンドの例

 ブラインド100-200、アンティ25でUTGからの600レイズにコールしました。あなたは、33を持っていて他に一人コールしています。3人とも 30000チップを持っています。フロップは8s7s3dです。この状況でスロープレイすべきではありません。ターンであなたを打ち負かすハンドが非常に多くありますので、6s、9s、Tsが来れば、いくつものドローが完成しますし、オーバーペアを持っている相手がダウンしてしまうかもしれません。

 オリジナルレイザーが1500のベットをしてミドルポジションのプレイヤーがコール。これはポットを作る絶好のチャンスです。あなたが5000にレイズしたら、例えば、オリジナルレイザーは、ドローを持っている可能性のあるミドルのプレイヤーをダウンさせるために、リレイズしてくる可能性が高いです。彼がAAを持っている場合、あなたが99、TT、JJを持っていて、ヘッズアップにしたいと思うことでしょう。

 実際相手がAAを持っていて、15000にレイズしたとします。ミドルはダウンであなたはオールインします。この時点で、AAを持っているプレイヤーはコミットしてしまっているので、あなたがKK、QQ、Ts9sを持っているのだと自分を正当化してコールしてくるでしょう。

ハンドの例

 もうひとつ例をあげましょう。プリフロップでSBまで全員フォールドで、SBが少しだけレイズしてきました。あなたはビッグブラインドでJ8oでコールしました。フロップはJs8d4sです。相手がベットしてきました。
 スムースコールするか、相手がAJ、QQ、KK、AAを持っていてくれることを祈ってレイズするか悩ましいところです。

 ここでコールすることは明らかに問題があります。ストレートドローもあれば、明らかにフラッシュドローも見えていて、ターンであなたを負かすカードが本当に多くあります。スペードか、5、6、7、8、9、T、J、Q、K、Aが来れば負かされる可能性があります。

ハンドの例

 相手の立場に立って検討してみましょう。あなたはSBでAJを持っていて、BBがコールしてきました。ターンはQです。
 この時点で何が起こるでしょうか。ターンのQは、本当にひどいカードです。チェックする以外ありません。フロップであなたが仕掛けたトラップから相手が簡単に逃げてほしくないと思うでしょう。フロップでレイズすることによって、相手からブラフを避けることができる一方、ターンでリレイズすることを決めていたとしても再考するチャンスを与えることができます。
 前述のとおり、このようなプレイを効果的にするためにもプレイ方法をミックスすることは非常に重要です。ときにはA7や34ですらフロップでレイズしなければなりません。やりすぎる必要はありませんし、あまりに多くのチップを賭ける必要もありませんが、パターンを読まれることを避けることの重要性はどれだけ強調しても強調しすぎることはありません。
 もうひとつ例を見てみましょう。

ハンドの例

 プリフロップでアーリーポジションからレイズが入りあなたはBBからJd9hでコールしました。奇跡的にパーフェクトフロップのJhJs9sが来ました。
 チェックすると相手はハーフポットをベットしてきました。ルーキ―プレイヤーに対しては、スムースコールしてターンでトリップスもない相手がもう一度ベットしてくることを期待できます。しかしながら、経験のあるプレイヤーのほとんどは、このボードでコールされた時点で慎重になって、ターンではAAを持っていてもチェックするでしょう。

 したがって、このフロップでスムースコールせずに、チェックレイズした場合、
1 相手がAJを持っている場合、トラップをかけられる
2 相手があなたを信じず、リスチールしようとしていると考える
3 あなたがドローを持っていると思って相手がオーバーペアをプロテクトしようとする
かもしれません。

 1番目のケースであなたがチェックレイズしないなら、勝率を下げるリスクを冒すことになります。たとえば、ターンがスペードや8、T、Qの場合、相手は、ドローハンドが完成したと思ってもうベットしてこないかもしれません。ドローハンドを恐れるだけでなく、J9や99は別にしても、ターンでキッカーをヒットさせたかもしれないと注意するでしょう。フロップでチェックレイズしていれば、ターンで逃げられることはありません。

 もしフロップでこのハンドをアグレッシブにプレイしていれば、相手もモンスターハンドを持っていた場合に罠にかけて、ブラフしようとしてきたときにひっかけることができます。実際、このハンドを正直にプレイしたとしても、嘘っぽく見えることでしょう。

 2番目のケースの場合は、特定のプレイヤーとばかり勝負している場合に機能します。何回か連続で同じ相手を負かしているなら、相手はイライラして仕返ししようと思うことでしょう。たとえ、一番悪いタイミングだったとしても。

 3番目のケースでは、相手は、ターンで熟慮しようとせず、即座にあなたがJを持っているかどうかを判断しようとするでしょう。特に問題はありません。リレイズが合理的なサイズで、少しでも相手からチップをもらえれば良いのです。オールインされることでターンとリバーで2アウトを引かれて大災害にあうよりましです。

ビッグハンドを持っているときのフロップチェック

 別のトリックとして、相手をキャッチするためにフロップでビッグハンドを持っているにもかかわらずチェックをするというものがあります。すでにマージナルハンドやドローを持っているときにチェックすることや、危険なボードで相手の強さを感じたときにチェックすることによって、ゲームに文脈を付け加えるべきだと言及してきました。さらにビッグハンドを持っているときにもチェックする必要があるといえます。

ハンドの例

 AhKhでプリフロップでレイズしたところ、フロップはKcTh8hでした。
 これは明らかに危険なボードです。あなたがフロップでチェックすれば、相手は、チェックを弱さの現れと勘違いすることでしょう。または、あなたがドローを持っている(実際にそうですが)と考えるでしょうが、強いハンドを持っているとは思わないでしょう。このフロップでチェックすることによって、相手と同時にモンスターハンドをヒットさせることが可能になりますし、最終的にナッツを引き当てることもできるかもしれません。相手がJ9oを持っていた場合、ターンで例えば7hが落ちたら相手を粉砕することができます。たとえあなたがふトップでチェックをしても、相手は自分のストレートを捨てることはできないでしょう。

ハンドの例

 AAでレイズしてフロップがA66でした。
 相手が6を持っていたらどのようにプレイしても大きなポットをとることができるでしょう。相手が99のようなハンドの場合は、トラップを仕掛けるには、チェックしてフリーカードを与えるしかありません。ターンが9であれば、それはあなたにとってのホームランボールです。

ハンドの例

 AhAsでレイズして、フロップが9h6h3hでした。
 このフロップでチェックしても完全に安全です。チェックすることで相手を罠にかけ、あなたもフラッシュドローか、何も持ってないか、AsKsのようなハンドではないかと勘違いさせることができます。フロップでチェックしたら、相手はターンでは、ハートが落ちなければアグレッシブなベットをしてくるでしょうし、ハートが落ちてもブラフベットをしてくるかもしれません。相手はあなたがフロップでナッツフラッシュドローやペアでチェックしたとは思わないでしょう。

 フロップでチェックすることによる最高の結果は、QhJsのようなハンドで少し稼げることです。ハートが相手を少し罠にかけますし、QやJがターンで落ちれば、相手は、自分のペアをプロテクトしようとベットしてくるでしょう。たとえ相手がQsJsを持っていたとしても、相手は実質的にはドローイングで度で、ターンでペアをヒットしたことで、フロップであなたがベットしていたら失わなかったであろうチップを失う羽目になるのです。

ポットを後でスチールする意図なしに、Nothingでフロップコール

ヘッズアップの状況においてほとんどの場合、自分も相手もフロップで大きなハンドをヒットするということはありません。二人ともフロップ後にも何のハンドも完成させられないような状況を最大限に活かすプレイヤーこそ、長期的に見て成功するプレイヤーと言えるでしょう。
このような状況に対応するためにいくつかの方法がありますが、小さいリスクで大きな成功率で相手からポットをスチールできて、スモールボールアプローチにも適合する特殊な方法が一つあります。ポジションがあるときは、自分のハンドの強さは重要ではありません。最も重要なのは、相手のハンドの強さです。
例を見てみましょう

ハンドの例1

 100-200A25でレイトポジションから600にレイズしてきたプレイヤーがいました。あなたは、JhThでボタンからレイズしたところ、他の皆はダウンしました。フロップは、A9h2です。
 相手はポットの半分に当たる800をベットしてきました。通常この状況では、フロップを完全にミスしていて相手はAをヒットしている可能性が高いのでフォールドするのが最良の選択肢かと思われます。しかしそうでないかもしれません。相手が77、KQ、TT、T9のようなハンドを持っていた場合、どうでしょう?この場合でも相手はベットしてくるでしょうが、あなたがコールやレイズした場合、相手はあなたがブラフしていると思わない限りフォールドする可能性が高いです。このポットをプレイしようと決めたのであれば、スムースコールがレイズよりもいいプレイでしょう。特にAJやAQのようなハンドを持っている場合でも通常スムースコールするのであれば。スムースコールがこのような特殊な状況でより良いプレイなのは、ターンのカードによってあなたのハンドがモンスタードローに変わりうるからです。8かQが落ちれば、オープンエンドストレートドローになりますし、ハードが落ちればフラッシュドローになります。
 フロップでコールしたらどうなるでしょう。ターンでは、相手のハンドの強さについてより多くのことが分かるようになります。もし相手がベットしてきた場合、Qか8かハートをゲットしてしかも相手のベットがそれほど高額でない場合を除きフォールドすることが適当でしょう。リバーでストレートやフラッシュを引いた場合、相手が例えばAのセットを持っていた場合、とてつもないチップを手にすることができます。相手は、ボードがA92レインボーのときにあなたがストレートを引いているとはとても考えないでしょう。
 しかし、ターンで相手がチェックして白旗を上げてきた場合はどうすべきでしょう?ポットには3000のチップがあるので、1500でも打てばポットをとることができるでしょう。もちろん、トリッキーなプレイヤーがチェックレイズしてきたり、あなたよりいいハンドでチェックコールしてくることもありうるので、いつもそうだとは限りません。重要なのは、このプレイは、ベットを小さく保つことでブラフを試す価格を安く済ませられるので、2回に1回は利益になる可能性が高いということです。
 このケースであなたは3325を奪うために、1500のリスクを冒すことになります。相手がフォールドするオッズは、2:1よりいいでしょう。もちろん、フロップで800にコールしたので、3325を取るために3325:2300より確率は低くなっていますが。しかしながら、相手がターンでベットしてきた場合、推論が完全に正しいかは分かりません。相手がチェックしてターンでドローをゲットした場合、あなたはターンで投資しなくても勝つ可能性が出てきます。バックドアドローをゲットした場合、それでもう勝てる可能性が高いでしょう。

ハンドの例2

 ブラインドは25−50で、相手はプリフロップでアーリーポジションから150にレイズしてきました。全員フォールドでボタンのあなたは6h4hでコールすると、ブラインドはフォールドしてヘッズアップになりました。
 フロップは、Kh7s3dです。
 375のポットに相手は300ベットしてきました。あなたのハンドは、インサイドストレートドローどまりで、相手がこの時点でハンドを持っているかわかりません。ある意味では、相手がAAやKKを持っているかもしれませんが、相手がAQのようなハンドを持っているときには、それほど悪くはありません。
 ガットショットストレートドローでフロップでコールすると、実に二つの方法でポットを取ることができます。明らかな方法は、ターンでストレートを引くことで、もう一つは、ターンのベットで勝負の主導権を握ることです。
相手がAA、KK、AKを持っていた場合に、ターンに5が落ちれば、完全に無害なカードに見えます。実際、相手がKKをもっていたら、相手は、完全にナッツだと思うでしょう。したがって、ストレートを引くためにコールする価値は十分にありますし、その潜在的な価値は極めて大きなものになります。

このような状況はそれほど頻繁には起こりませんが、その場合Bプランがあるので問題ありません。相手がAQ、QQ、JJ、AJのようなハンドでレイズしてきた場合、フロップであなたにコールされることはKを持っているのではないかと大きな脅威となります。ターンで相手がチェックしてきたら、600ほど別途しましょう。975を勝つために600ベットすることは、非常にいいことで、相手がコールしてきてもまだアウトがあるというおまけつきです。
あなたにポジションがないときは、話は大きく変わります。ベットをコントロールできませんし、相手のハンドについての情報を十分に手に入れられず、このプレイを長期的に利益の出るものにするのが難しくなるからです。ポジションがあれば、アクションの前に相手がベットするかチェックするかを見極めることができます。ポジションがなければ、フロップで何もなしにコールしたのかどうかわからなくなるのです。
もうひとつ例を見ましょう。

ハンドの例

 フロップは、Kh7s8hでJ9を持っています。チェックすると相手がベットしてきたのでコールしました。ターンは4cです。
 またチェックをすると相手もチェックしました。ポジションがあれば、あなたはターンではスチールをころろみてベットしなければなりません。
 リバーでももう一度ポットをスチールするチャンスはありますが、その時点では、効果が薄れてきています。リバーでベットをしたとしても、相手はあなたがこれまでプレイしてきた方法に基づいて、様々なハンドでコールしてくるでしょう。あなたはリバーまで本当のアグレッシブさを見せていませんし、ミスしたであろうドローもボードには見受けられます。たとえば、相手がQQを持っている場合、リバーでベットしたとしてもかなりの確率でコールされるでしょう。実際、相手はAハイしか持っていなくてもコールしてくるかもしれません。
 このように、ポジションの威力によって勝負をコントロールできますし、相手を熱くさせ続けることもできることになります。相手はリバーでさらに大きなベットをされるかどうか分からないのですので。ポジションがなくて中途半端なハンドしか持っていない場合であっても、自分が本当にいいハンドを持っているようにプレイすれば、相手をダウンさせることもできます。
 
 このプレイがうまく機能するためのコツは、自分のプレイを信じやすいようにすることです。まさしく、強いハンドを持っているときは、強いハンドを持っているときと同じようにプレイするということです。スモールボールアプローチを採用する場合には、トップペアもミドルペアもセットもガットショットもオーバーペアもその他のありとあらゆるハンドと同じようにスムースコールしなければなりません。この様にプレイすることで、フロップのコールは、弱さの表れでは決してないと思わせ、相手が疑っているときでも相手をダウンさせることができるようになります。

 正直な話、このアプローチでフロップをプレイするときの美しさは、たとえ相手があなたがどんなハンドでもスムースコールすると知っていたとしても、いつ強いハンドを持っているのか、いつ何もないのにコールしているのか分からないということです。相手に推理ゲームをプレイするよう仕向けているため、相手のこの種のプレイに対する防御は非常に小さいものになります。

より多くの情報を得るためにターンまで待機

 スモールボールコンセプトと他の著者との違いをもう一つ挙げると、フロップではハンドをよりよく見せるためにアグレッシブにプレイして、同時に、相手から情報を得るべきだという理論にあります。この理論は、実際には、リミットホールデムで非常によく機能していますが、ノーリミットトーナメントではうまく活かされていません。

 ノーリミットでうまく活かされていない理由の大半は単純なものです。コストがかかりすぎるからです。リミットホールデムでは、レイズしてもたった1単位しかかかりませんが、ノーリミットホールデムでは、自分のハンドの強さを調べるためにレイズしたら、非常に多くのコストがかかることにもなりかねません。

ハンドの例

 50-100のブラインドのとき、アーリーポジションのプレイヤーがプリフロップで300にレイズしました。あなたはAJsでコールしたところ、BBもコールでフロップは、A83レインボーでした。
 ビッグブラインドはチェックでプリフロップのレイザーは800ベットしました。ここでレイズするとしたらスタンダードなレイズ額は、2400近くになります。レイズした場合、BBは降りてオリジナルレイザーがコールすることになります。
 実際にここの時点でどのような情報が手に入っているでしょうか。UTGがリレイズしてきたらどうしますか?この場合、重要な情報が手に入っており、AJでは負けていそうだと分かります。フォールドしたら、2400の損失が生じます。
 ここでフロップでコールした場合のメリットを見てみましょう。2400ベットする代わりに、フロップで800にコールすることで、同じ情報が手に入り得、ターンで再評価するチャンスもあります。OK、フロップでコールしてBBが降りたとします。ターンはQで、相手は1600ベットしてきました。AJがベストハンドかどうかまだ分かりませんが、相手がまたベットしてきたという事実は、あなたが負けているのではないかということを指示しています。確かじゃなければ、1600もコールするでしょう。
 この時点では、コールするかわりにフロップでレイズしたときに使ったチップと同額のコストが必要になります。唯一の違いは、このようにプレイすることで、リバーまでプレイできるということです。リバーまでの最適なアクションの流れを把握するためには、次の情報がなければなりません。
相手がプリフロップでレイズして、フロップのコンティニュエーションベットを行ったということ。あなたはベットにコールして、ターンでクイーンが落ち、それでもまだ相手は恐れておらずベットを続けてきたということ。あなたはそのベットにもコールしたということ。したがって、相手がリバーで大きなベットをしてきたら、相手は、あなたが強いハンドを持っていてドローではないと知っているはずです。

 これには非常に多くの情報が含まれています。相手は、リバーでまだブラフをやっている可能性はありますが、フロップのリレイズについても同じことが言えます。フロップの時点では弱いAのペアか単なるブラフでリレイズをしている可能性もあります。

 この状況でフロップでレイズをするのではなくスムースコールをするメリットがもうひとつあります。相手をまくるチャンスを得ることです。相手がAKで800ベットしてきて2400にレイズした場合、相手がリレイズしてきてダウンせざるを得ない場合、2400失うことになりラッキーキャッチのチャンスもありません。しかしながら、フロップで単にコールした場合、本当にラッキーでターンかリバーでJが落ちる可能性もあります。あるいは、バックドアフラッシュを引いて大きなポットを取る可能性もあります。

 フロップでレイズすることがいい唯一の理由は、自分が現時点で勝っているときにドローを引かれて負けることを防げるということと、相手のハンドに関する情報を即座に得ることができるということです。しかし、AJでA83のレインボーフロップのときにまくられることを心配する必要は、ほとんどないでしょう。この時点で勝っていれば、おそらく最後までずっと勝っているはずです。相手がAの弱いキッカー持ちでも3アウトしかないですし、ポケットペアでも2アウトしかありません。89など持たれていた場合には、5アウトあってまくられる可能性は少し大きくなります。しかし、このようなものはそれほど心配する必要はありません。このほかにどのような利点があるかについてですが、あなたに自分が負けていることにいつ気づかれることを気にする人がいるでしょうか。リバーを見るのにコストがかからない場合、自分が負けていることに気付くのに時間がかかったからと言って、損するようなことはないでしょう。

 次の例は、いくつかのスモールボールコンセプトを複合したものです。

ハンドの例

 ブラインドは200−400でアンティは50、ミドルポジションのプレイヤーが1200にレイズしました。あなたはレイトポジションでQQ。スムースコールしました。BBもコールしてポットは4250です。85000のチップを持っていてBBは22000、レイザーは71000持っています。

 フロップは、J45レインボーです。

 BBはチェックでレイザーは3000打ってきました。BBをノックアウトするためにレイズすることもできますが、この状況ではリスキーなプレイです。「相手のハンドを測るために」12000にレイズしてBBがフォールドしたとします。レイザーがオールインした場合、このプレイヤーについてあまり知らない場合、どうしたらいいか分からなくなります。AA、KKやセットを持っている場合は負けますが、トップペアには勝っています。

 本当な問題は、もし相手がAJをもっていた場合、相手は自分がベストハンドを持っていていると思っているということです。あなたはプリフロップでスムースコールをして注意深くスモールボールポーカーをプレイしているのですが、相手はあなたはJと悪いキッカーを持っていると思うでしょう。ここで安全にプレイするのであれば、プリフロップの1200とフロップの12000を没収されてQQをフォールドした方がよいでしょう。始終、簡単にベストハンドをフォールドできるようになります。
 
繰り返しになりますが、フロップでコールした場合はどうでしょう?フロップでスムースコールしているのならば、相手は、Jと中くらいのキッカー、99やTTのようなポケットペアかセットを持っているのではないかと思うでしょう。

 ターンがラグの場合、相手はペアJ以上を持っている場合はコンティニュエーションベットをするかもしれませんが、ペアJ以上を持っていない場合は、勝負を諦めることでしょう。強いオーバーぺを持っていますが、相手は、より大きなペアやセットを持っている可能性もあるのです。

 相手がターンでベットしたら、ターンがAでなければもう一度スムースコールすべきです。この場合、相手を読むことに全力を尽くす必要があります。あなたが何も得ることができなかったとしても、ベットがあまりにも大きい場合じゃなければ、コールすべきです。

弱く見えるプレイ

 弱く見えるプレイを選択するときには、何かを諦めているのでしょう。確かにそうですが、そこで得るものもいくつかあります。コインの両面を見てみましょう。

諦めるもの

 フロップやターンでアグレッシブにプレイしないことで、相手にあなたを捲るフリーカードを与えることになります。しかしながら、そのリスクはそれほど大きなものでしょうか。相手があなたのポケットペアより小さなポケットペアを持っていてターンやリバーでフリーカードを与えたとしても、相手がポットを取る確率は、たったの8.38%です。相手がAJを持っていたら、相手は5アウトあります。ターンとリバーを見ても勝率は20%しかありません。これはそんなに恐ろしいことでしょうか。

 AかJがターンに現れた場合非常に恐ろしいですが、相手が持っていそうなもっとも大きなドローはAKです。AKであれば、相手はリバーまで見に行った場合、23.54%の勝率があります。リスクではありますが、注意深さの利点を考慮に入れているなら、(AやKが落ちた場合)リバーでコールなどしないでしょう。

得るもの

 トップペアを持っている相手がベストハンドを持っていると思いベットを続けさせる罠にかけることができます。弱さを見せることで、99のようなハンドでプッシュしてきたと思わすことができます。QQでJ45レインボーのようなフロップを注意深くプレイすることで、ベストハンドを持っているときにブラフをされる可能性をほとんどなくすことができます。

長年、アグレッシブであることを過度に強調し、パッシブであることは、弱いまたは下手なプレイだと思われる傾向がありました。アグレッシブなプレイヤーは、アグレッシブであるべきときと注意深くプレイしてスタックを守るべきときがあると理解せず、慎重にプレイするプレイヤーをバカにしたりさえします。

アグレッシブなプレイヤーは、フロップ後もとにかくアグレッシブにプレイするので、大きなスタックを築くこともよくあります。彼らが無謀なプレイを続けるなら、彼らを罠にかけることは時間の問題です。

スモールボールポーカーをプレイすることで、多くの勝負に参加し続けることになりますが、最大の目的は、不必要に大きなリスクを取ることなくポットを勝ち取ることです。スモールボールプレイヤーは、QQでプリフロップオールインはしませんし、トップペアやオーバーペアを持っていてもフロップでオールインをしたりはしません。実際、スモールボールプレイヤーは、トーナメントのどんな瞬間でもオールインをしたいとは思わないのです。ナッツを持っているときでなければ。

フロップ後も慎重にプレイし続けることで、中途半端な状況で大きな勝負に巻き込まれることを避けることができます。そうです。相手が捲ったときは多くを失うこともなく、大きな負け勝負を避けることで浮いたチップや相手にベットさせることで得たチップによって、より多くのチップを獲得することができるのです。

スモールボールポーカーをプレイすることで、多くの勝負に参加し続けることになりますが、最大の目的は、不必要に大きなリスクを取ることなくポットを勝ち取ること。

((4)につづく)