ポーカーの高速道路とけものみち

     自分の大好きなポーカーに関する戦略などを紹介



このブログについて

自分の大好きなポーカー(特にTexas Hold'em(テキサスホールデム))
というゲームに何か貢献ができないかと思い、ブログを始めました。    
ポーカーに関する戦略などを紹介していきたいと思います。         

 Dan Harringtonのプリフロップ戦略(1)

 ノーリミットホールデムは、プリフロップのベットから始まります。いいハンドでポットを奪い、ゴミハンドは投げ捨て、状況によってはスチールを試みます。プリフロップでは、各プレイヤーのプレイスタイルと創意工夫が問われます。一方、フロップが開かれて共通のカードが与えられると、正しいプレイ、正しくないプレイの差がはっきりと現れます。いいプレイヤーとは、何が正しいプレイか知っており、それを実行できるプレイヤーということになります。しかし、プリフロップでは、プレイヤーは、真っ白なキャンバスを見て、一定の合理性の範囲内で、自分がやりたいようにプレイすることができるのです。

 プリフロップでどうプレイすべきかは、あなたがどのようなアプローチでゲームに臨むかによって異なります。

  1. もし、保守的なプレイ(タイトなプレイ)を採用するのなら、あまり勝負には参加しないことになるでしょう。プレイするときは、最強の役ができそうなハンドを持っている場合か、かなりオッズに合うハンドを持っているときに限られます。フロップのあとも、できるだけ難しい判断は避けるようにしましょう。
  2. アグレッシブなプレイを採用するなら、幾分弱いハンドでも積極的により多くの勝負に参加するようにしましょう。保守的なプレイスタイルより多くのフロップを見に行き、テーブルを読む能力と次善のハンドを避ける能力に自信を持っていなければとることのできないスタイルです。
  3. 超アグレッシブなプレイを採用するなら、30%もの勝負に参加します。ポットをスチールし、気軽にフロップを見に行きます。自分なら、負けるハンドでは少ない損失でフォールドし、一方で、本当に強いハンドやラッキーなフロップでとてつもなく大きなポットを取ることのできると自負していなければなりません。

基本戦略

 まず最初に基本戦略を紹介します。この戦略は、あくまでも一般論で、次のような状況にある場合、私がどのようにプレイするかというものです。

  1. トーナメントの序盤か中盤の9人テーブルでプレイしている。
  2. どのプレイヤーも特に詳しくは知っていない。
  3. プレイヤーは全員幾分固い保守的なゲームをプレイしている。
  4. 極端なビッグスタックもショートスタックもいない。
  5. 皆アンティやブラインドと比べて十分なチップを持っている。

 このような状況は、それほど珍しいものではありません。トーナメントは、今や相当大きなものとなっており、テーブルのうち1人か2人しか知らないような状況でプレイすることも多くなりました。$5,000や$10,000を支払って主要なトーナメントに出場するプレイヤーのほとんどは、少なくともしばらくの間は、タイトにプレイする傾向にあります。チップ量についても、誰かのオールインに他のプレイヤーがコールするような勝負が出て来るまでは、大体一定の範囲内に収まる傾向にあります。

 ここで紹介する戦略は、保守的な戦略よりもアグレッシブなものですが、そうは言っても、よく目にするプレイよりは保守的だと思います。自分のハンドの価値をしっかりと評価できている場合には、トラブルから逃れられるようデザインされたものです。ライブトーナメント(リアルトーナメント)では、この戦略は、周りの平均的なプレイヤーよりほんの少し保守的になってしまうかもしれません。オンライントーナメントでは、間違いなく周りのプレイヤーよりタイトプレイヤーとなるでしょう。

 この戦略を実践する際には、ただただハンドをフォールドするような状態が長く続いたとしても、不安になってはなりません。上手いプレイヤーには皆起こることです。若干退屈になったりハンドをフォールドし続けることに不安になった場合には、次の2つのことを思い出しましょう。

  1. テレビのポーカーは実際のポーカーではありますが、ほとんどのハンドは放映されていません。実際には、多くのゲームが、一人がベットしたら、他のプレイヤーが全員フォールドしてしまうようなものです。テレビでは、そのような勝負はすべてカットされているのです。
  2. ノーリミットホールデムでは、勝負に参加した場合、チップのすべてがなくなってしまう危険性が常に存在します。チップをまき散らしているプレイヤーは、ほとんど勝負に参加せず注意深くハンドを選んでいるプレイヤーよりも、その場からすぐにいなくなる可能性がずっと高いのです。

 基本戦略を説明した後は、前提条件が変わった際に必要な修正点をいくつか紹介します。トーナメントの初心者の方は、これらの修正点についてはそれほど気にする必要はありません。基本戦略を忠実に学び実行すれば、テーブルのほとんどのプレイヤーよりも上手いプレイヤーになっているでしょう。基本戦略に完全に慣れたら、他のプレイヤーのプレイスタイルやチップの量に応じて戦略を臨機応変に変えていきましょう。

 基本戦略を紹介するに当たって、UTGのプレイヤーを1stポジションとしてボタンを7thポジションとしています。次にSB、BBと続きます。9人テーブルでの戦略だと言いましたが、10人テーブルであってもほとんど変わりません。

誰が勝負に参加しているか。

 どのようなハンドで、レイズし、コールし、フォールドするかは、自分の前のプレイヤーのアクションと自分のポジションによって大部分が決まります。みんなフォールドしてしまっている場合と、誰かがレイズして更にリレイズが入っている場合とでは、違う基準を採用しなければならないのは当然です。レイザー、コーラー、フォールダーの組合せのすべてをポジションごとに網羅することは不可能なので、次のとおり典型的な5つの状況について検討したいと思います。

 (1)自分の前には誰も勝負に参加していない場合
 (2)3番目のポジションのプレイヤーが3BBのレイズをして、自分は5番目のポジションにいる場合
 (3)3番目のポジションのプレイヤーがBBにコールして、自分は5番目のポジションにいる場合
 (4)自分はボタンで、3番目のポジションのプレイヤーが3BBのレイズをして、5番目のポジションのプレイヤーが更に9BBにリレイズした場合
 (5)自分はボタンで、2番目、4番目、6番目のプレイヤーがリンプインしている場合

(1)自分の前には誰も勝負に参加していない場合


 これは最も好ましい状況と言えます。現時点では誰もいいハンドを持っていないということで、ベットすればそのままポットを取れる可能性もあります。

AA、KK、QQの場合

 このようなプレミアムペアの場合は、どのポジションからでもレイズできます。オンラインの場合は、同じプレイヤーと何度も対戦して手を読まれる心配もないので、常にレイズしましょう。リアルトーナメントでは、他のプレイヤーのプレイを注意深く観察し追跡するようないいプレイヤーも多いので、常にプレイの仕方を変えていかないといけません。私は、80%はレイズして、20%はコールするようにしています。

 これらのハンドでスロープレイするのは、他のプレイヤーが自分のプレイスタイルを学習しようとしていないことがハッキリとしている場合には、論理的に間違っており、大きな損失を被りかねないということを覚えておきましょう。しかし、他のプレイヤーもあなたのプレイスタイルを学習すると思われるので、ランダムにアプローチを変えるようなバランスの取れたプレイスタイルを採用しなければなりません。このアドバイスは、すべてのハンドに対して同じことが言えます。(同じハンドで二つの異なるアプローチをミックスさせるとき、その割合を%で表示します。)

 トップクラスのポーカーでは、プレイの後家に帰ってからテーブルで起こったすべての出来事をノートにまとめているようなプレイヤーも多いです。何百ものプレイヤーの特徴を何十ものノートにまとめたプレイヤーもたくさんいます。ランダムにプレイを選択しろと言っているのは決して冗談ではないのです。いつもしている動きやプレイは、どんなものでもすぐに彼らのデータベースにまとめられてしまうでしょう。

 さて、レイズするとしてもどれくらいの量が妥当でしょうか。大体3〜4BBが妥当でしょう。繰り返しますが、ランダムにパターンを変え、大体次のようなレイズを行います。

  35% 3BBのレイズ
  35% 4BBのレイズ
  15% 2BBのレイズ
  15% 5BBのレイズ

 このようなプレミアムペアでは、プリフロップでオールインすべきでしょうか?めったにすべきではありません。なぜなら、これらのハンドは本当に強いので、一人の相手にコールしてもらい、ポットを大きくするようしたいからです。オールインしてしまえば、通常は、相手をフォールドさせるかアンティとブラインドを奪うだけで終わってしまうでしょう。オールインにコールしているプレイヤーが多く見られるようなアクティブなテーブルでなければ、オールインは考えないようにしましょう。

 6番目以降のレイトポジションやボタンでは、3BB以上のレイズはしません。この場合、ブラインドをスチールしようとしていると思われやすく、プレミアムハンドを持っていてベットをしているとは思われにくいので、より弱いハンドでコールしてもらえる可能性があるからです。BBがアグレッシブにレイズしてブラインドを守ろうとするようなプレイヤーであれば、リンプインするのもよいかもしれません。相手にレイズするチャンスを与えましょう。

JJ、TT、99

 アーリーポジションでは、レイズとコールをミックスした戦略を採用する必要があります。70%くらいはレイズして、30%くらいはコールするのがよいでしょう。レイズをするときには、プレミアムペアのときよりも、その場でポットを取ってしまった方がよいので、より大きなレイズをしましょう。プリフロップの時点ではベストハンドである可能性が高いですが、コールされてボードにAやKなどのオーバーカードが出てしまった途端に、難しいプレイを余儀なくされます。したがって、これらのハンドでは、4〜5BBのレイズをした方がよいです。

 ミドルポジション、特に4番目や5番目のポジションでは、アグレッシブにプレイした方がよいです。(3番目のポジションでは若干保守的にプレイした方がよいかもしれません。)プレミアムハンドと同じように扱って、3〜5BBのレイズをしましょう。しかしながら、プレミアムハンドと違って、決してリンプインしない方がよいです。フロップでハイカードが出た場合、これらのハンドはとても弱くなるので、フェイスカードを持ったプレイヤーにリンプインさせる機会を与えてはなりません。

 6番目のポジションやボタンでもレイズしますが、もう少しコールしてもよくなります。3〜5BBのレイズ75%、コール25%の割合でするとよいでしょう。

88、77、66

 これらのハンドはこれまで紹介したハンドより弱いので、しかるべくプレイする必要があります。

 アーリーポジションでもプレイできますが、より慎重にプレイする必要があります。リンプインした方が圧倒的によいですが、相手にプレイパターンを悟られないように、レイズも混ぜる必要があります。レイズ20%、コール80%くらいがよいでしょう。

 ミドルポジションでは、若干トリッキーにプレイします。3番目のぽじしょんでは、アーリーポジションと同じようにプレイします。4番目のポジションでは、88についてはレイズ、77・66はリンプします。5番目のポジションでは、どのハンドもレイズです。

 レイトポジションでは、基本的にレイズします。75%レイズ、25%コールの割合でミックスします。

55、44、33、22

 ローペアでプレイするのが危険な理由は、2つあります。ローペアは、もちろんハイペアに負けてしまいます。さらに、ローペアは、ボードでハイペアができた場合、効果が消されてしまいます。例えば、33を持っているときにフロップが995で、ターンが5だった場合、ポケットペアが3のキッカーになってまったく意味がなくなってしまいます。よってこれらのハンドは慎重にプレイする必要があるのです。

 アーリーポジションでは、通常はフォールドです。
 ミドルポジションでは、55や44ではリンプインして、33と22はフォールド。
 レイトポジションでは、55と44はレイズ、33と22はコールします。ブライドが弱気なプレイヤーの場合は、どのハンドでもレイズしてブラインドをスチールします。

AK、AQ

 次にペアではないハンドに移ります。AK(ビッグスリック)とAQは、ペア以外のハンドの中では、飛びぬけて強力なハンドで、ハイペアとほとんど同じようにプレイできます。また、AKとAQは、他の弱い非ペアの手と違って十分に強いので、スーティッドでもオススートでも同じようにプレイできます。

 アーリーポジションでは、レイズ75%、コール25%の割合でプレイしましょう。レイズする場合は、3〜5BBで、もちろんランダムに額を変えなければなりません。

 ミドルポジションでは、もっと頻繁にレイズします。85%がレイズでコールは15%くらいです。これらのハンドでは、ブラインドポットが取れるだけでも十分です。フロップが出て何もヒットしなかった場合、どんな低いペアであっても不利な立場に置かれてしまうのですから。

 レイトポジションでもミドルポジションと同じです。レイズして、その結果、ポットがとれなくてもくよくよしないことです。

AJs、ATs

 アーリーポジションでは、AJsは、半分レイズ、半分コールします。レイズの場合は、3〜5BBです。ATsは、アーリーポジションでは微妙なハンドです。厳しいテーブルでは、フォールドしましょう。ちょろいテーブルではリンプします。

 ミドルポジションでは、AJsは普通のレイズをします。ATsは75%レイズ、25%コールで対応します。

 レイトポジションでは、AJs、ATsともにいいハンドなので、強くレイズします。

AJo、ATo

 アーリーポジションでは、AToはフォールドです。厳しいテーブルではAJoもフォールドしましょう。それほど厳しくないテーブルでは、AJoは半分レイズ、半分コールで対応します。

 ミドルポジションでは、若干プレイが複雑になります。3番目のポジションでは、ATはフォールド、AJは70%レイズで30%コールです。4番目のポジションでは、AJは同じで、ATは33%レイズ、33%コール、33%フォールドです。5番目のポジションでは、どちらもレイズです。

 レイトポジションでも両方ともレイズします。

A9s、A8s

 弱いAXsになるにつれて、だんだんと危険地帯に足を踏み入れることになります。これまでのハンドと違って、Aがヒットしても、より強いキッカーを持ったプレイヤーがいるかもしれないので、安心できません。これらのハンドが本当に威力を発揮するのは、フロップでナッツフラッシュを完成させたときやフラッシュドロー、ツーペアになったときで、このような場合、巨大なポットをとれるチャンスがあります。

 A8sは、AXsの中でちょうど分岐点となるハンドです。相手がAを持っている場合勝つ確率が2分の1以上になるからです。(負けるハンドがAK〜A9の5通りで、勝てるハンドがA7〜A2の6通り。)

 アーリーポジションでは、フォールドしなければなりません。

 ミドルポジションでは、また複雑ですが、弱いテーブルなら3番目のポジションでコールします。微妙なハンドでコールするとフロップ後では本当にうまくプレイしなければならないということを覚えておいてください。4番目のポジションでは、半分レイズ、半分コール。5番目のポジションではレイズです。

 レイトポジションでもレイズできます。

A9o、A8o

 アーリーポジションではフォールドです。
 
 3・4番目のポジションでもフォールドです。5番目のポジションからプレイできるようになります。70%レイズ、30%コールで対応して、フロップを見る前に勝負をつけた方が無難です。

 レイトポジションでは、90%レイズ、10%コールです。

A7以下

 厳しいテーブルではボタンかカットオフでなければフォールドです。ボタンの場合はAがあればレイズします。カットオフの場合は、A7・A6のときはレイズします。

 弱いテーブルのときは、A7sで5番目以降のポジションからプレイし、レイズとコールが半々です。A7oは6番目以降のポジションからプレイし、同じく半々の割合でレイズ・コールします。A6〜A2は、レイトポジションでのみプレイし、常にレイズしてブラインドをスチールしに行きます。ブラインドがコールやレイズしてきた場合は、あっさりフォールドしましょう。

KQ、KJ、QJ

 これらのハンドは、初心者にはとても扱いの難しいハンドです。一見するとフェイスカードが2枚あるので、いいハンドのように思えてしまうからですが、実際では特定のポジションでしかプレイできず、またその場合も極めて慎重にプレイする必要があります。

 アーリーポジションでは、KJ・QJはスーティッドだろうがなんだろうがフォールドです。KQも厳しいテーブルではフォールドです。弱いテーブルでは、KQsはレイズ50%、コール50%、KQoは、コール50%、フォールド50%です。

 ミドルポジションでは、KQは60%レイズ、40%コールします。3・4番目のポジションでは、KJは50%レイズ、50%コールします。5番目のポジションでは、60%レイズします。スーティッドもオフスートも同じようにプレイします。QJについては、3番目のポジションではフォールド、4番目のポジションではレイズとコール半々、5番目のポジションではレイズします。

 レイトポジションでは、レイズしてブラインドをスチールしに行きます。

スーティッドコネクタ

 スーティッドコネクターのときに好きなプレイが一つあります。1番目か2番目のポジションのときに15%くらいの割合でレイズしてハイペアを持っている振りをします。アーリーポジションでもある程度の割合でブラフをしなければならないのですが、スーティッドコネクターを相手の分析を乱すランダムハンドとして使って、ブラフを読ませないようにするのです。フロップでコネクターがビッグハンドに変わったとしても、誰もそんなハンドを持っていると読むことは不可能で、最後にスーティッドコネクターを見せた場合、相手のプレイヤーはその印象を強く抱き続けることでしょう。
 
 JTsの場合は、アーリーポジションではリンプ、ミドルポジションではレイズ50%・コール50%、レイトポジションではレイズします。

 T9sの場合は、アーリーポジションではフォールド、ミドルポジションではリンプ、レイトポジションではレイズします。

 98s・87sの場合は、アーリーとミドルポジションではフォールド、6番目のポジションではリンプ、ボタンではレイズします。

 76sと65sは、ボタン以外ではフォールドして、ボタンの場合は、ブラインドがフォールドしそうならレイズします。

 54s以下はプレイしません。

その他の弱いハンド

 6番目のポジションでは、KTs、K9s、QTsは、50%フォールド、50%3BBレイズします。

 ボタンでは、KTs〜QTo、Q9、J9sもレイズします。

 微妙なハンドの場合、ブラインドがどのようなプレイヤーかによってプレイが変わります。自分の左側の3人のプレイヤーがどのようなプレイヤーか分析することが非常に重要です。左側2番目のプレイヤーは、自分がレイトポジションの時にブラインドです。左隣のプレイヤーは、ボタンの時にSBで、左側3番目のプレイヤーは、カットオフの時にBBになるからです。
 

SB v. BB

 1 どんなペアでもプレイ
 2 AかKがあればプレイ
 3 Q5以上はプレイ
 4 JTs、J9sはプレイ
 というのが基本戦略です。

 プレイする時は、半分リンプで半分レイズしましょう。レイズするときは5BBのレイズです。異常なレイズをする理由は、ポジションが悪いのでその場で勝負を決めておく必要があるからです。

ギャップコンセプトとサンドイッチ効果

 自分が最初にアクションするプレイヤーの場合は、分析するのも非常に簡単です。プレイの仕方は、ポジションと2枚の手持ちカードによって決められます。これから紹介するのは、自分の前に少なくとも一人のプレイヤーがすでに勝負に参加している場合です。次に移る前に、2つの重要な概念を紹介したいと思います。ギャップコンセプトとサンドイッチ効果です。いずれも複数のプレイヤーが勝負に参加しているときのプレイに影響を与える考え方です。

 ギャップコンセプトは、David Sklanskyによって最初に定義されました(Tournament Poker for Advanced Players)。すでに誰かが参加している勝負に参加する場合は、自分から勝負に参加するときよりも強いハンドが必要となるという考え方です。例えば、5番目のポジションでAh8cを持っている場合、最初の4人がフォールドしている場合は、A8oは、勝負に参加できるハンドです。しかし、3番目のポジションのプレイヤーがレイズしていた場合には、A8oでコールできるでしょうか。できるわけありません。他のプレイヤーが既に参加している勝負に参加するには、最低限勝負できるようなハンドよりも強いハンドが必要となるのです。必要なハンドと最低限のハンドの差のことをSklanskyは「ギャップ」と呼んでおり、このギャップは状況によって異なると言っています。(この場合、AKかAQsくらいはコールするには必要でしょう。)

 ギャップコンセプトの背景にある論理は、理解しやすいものです。次の2つを考えてみてください。

  1. 他に誰もおらず、自分から勝負に参加するときは、残りの相手がすべてフォールドした場合、勝負することなくブラインドとアンティをとれる可能性があります。自分の前に誰かが勝負に参加している場合は、このような可能性が消えてしまいます。
  2. よりアーリー目のポジションから勝負に参加してきたプレイヤーは、少なくとも理論的には、自分が勝負に参加できる最低限のハンドよりも強いハンドを持っていなければ勝負に参加できないはずです。最低限のハンドよりもかなり強いハンドで参加していたとしても知る手だてはありません。よって、あなたは期待値的にはずいぶんと不利な立場に立っていることになります。よってコールするにはより割に合うポットオッズが必要で、多分オッズは合わないでしょう。

 サンドイッチ効果は、これに関連する概念です。プレイヤーの一人がレイズして、自分が最後にアクションするプレイヤーで、自分の前のプレイヤーが全部フォールドしたとします。この場合、ポットオッズを計算しアクションを決定するすべての情報が手に入っていることになります。しかし、自分の後にアクションするプレイヤーが何人かいる場合には、自分が何をしようが、後ろのプレイヤーが何人か又は全員参加する可能性があります。暗闇の中で作業をしているようなものです。最終的に何人が勝負に参加するか、レイズされている場合、正確なポットオッズはいくらになるのか全くわかりません。サンドイッチにあっているので、ギャップコンセプトと同様、自分のハンドの価値を割り引いて考える必要があるのです。

 これらの考え方を念頭において、誰かが既に勝負に参加しているケースの検討に移りましょう。



(2)へ続く。

 


(つづく)