ポーカーの高速道路とけものみち

     自分の大好きなポーカーに関する戦略などを紹介



このブログについて

自分の大好きなポーカー(特にTexas Hold'em(テキサスホールデム))
というゲームに何か貢献ができないかと思い、ブログを始めました。    
ポーカーに関する戦略などを紹介していきたいと思います。         

 Doyle Brunsonのプリフロップ戦略と打ちまわし(2)

(5)小さなコネクター(続き数字)

プリフロップ

 7♣6♣、8♥7♥、5♦4♦のようなスーティッドコネクタ*1こそ、ノーリミットホールデムで私が追い求めているハンドです。自分がこのようなカードを持っているときには、相手には是非AAやKKを持っていてもらって、なおかつ、スロープレイをしてもらいたいものです。その場合フロップを見るチャンスも生まれますし、フロップが当たれば大きなポットを取ることができます。

 1977年のWSOPで、正しくそのような状況が起こりました。そのトーナメントで最も重要で記憶に残る勝負でしたが、獲得したポットはもちろんのこと、2人の優秀なポーカープレイヤーをその勝負飛ばしたことが何よりも重要なことでした。
 
 アンティが$200で、ブラインドは$300‐$600のラウンドでした。Junior WhitedがBBで、Buck Buchananがリンプインしました。Bonesが$3500にレイズして、私とMilo Jacobsonがコールしまあした。Juniorは$11,300のオールインをしました。BuckとBonesと私がコールして、Miloはフォールドしました。その時点ですでに大きなポットとなっていましたが、これからまだ大きくなりそうでした。

 フロップは、5♣7♦7♠で、ターンはA♠で、リバーは4♣でした。

 Juniorは既にオールインしていたので、Buckが最初にフロップでオールインしてきました。Bonesはフォールドで、次は私の番です。Buckはプリフロップでオールインできてその場合私をフォールドさせることもできたはずです。そうすれば$26,500のポットを手に入れられたはずですが、もう遅すぎました。フロップで確実に私は勝っていると確信していました。ディーラーにBuckのチップを数えてもらったところ$45400だったので、コールしました。勝負が終わった後、チップを持ってるプレイヤーは私だけになりました。

 Buckが持っていたのはKK。JuniorはKQで私は7♣6♣でした。そのトーナメントで2人同時に飛んだのはその勝負だけでした。しかも2人とも有名なタフなプレイヤーでした。

 $142,500のポットを取るためには、プリフロップで小さなスーティッドコネクターで$12,000賭けるというようなギャンブルをときにはする必要があります。本当に大きなポットを取る可能性がある場合には、私はそういうギャンブルをいつも試みます。

 BuchとJuniorは、私が持っていて欲しいと望んでいたのとほとんど同じハンドを持っていました。Buckがフロップでオールインしたので、BuckがAAかKKを持っているのは分かっていました。

 Buckが私が勧めるようなプレイ*2をしていた場合、彼は比較的小さなポットを獲得することができたでしょう。しかし彼はスロープレイをした結果、AAやKKで起きがちな大きなポットを失うことになってしまいました。AAやKKの場合、アーリーポジションではプリフロップでリンプインをして、誰かがレイズするのを期待して、レイズされたらリレイズするよう私は薦めました。Buckは前半部分は実行しましたが、後半部分も実行していたら私は多分コールしなかったでしょう。

 これが小さなコネクターについて言わなければならないすべてです。アーリーやミドルポジションではリンプインします。ベットにコールするだけでなくレイズにコールしたとしても大きなポットを取ることができます。スモールコネクターでは、リレイズされてフォールドする自体を避けるため、レイズはしません。

 プリフロップの時点では、スモールコネクターで自分のチップの大半を賭けたくはないでしょう。このようなハンドでは数多くのフロップを見ることが必要です。小さなストレートや小さなスリーカードや小さなツーペアなどがフロップで引ければ最高です。

 ストレートフラッシュとなりうるハンドは、コネクターであろうとなかろうと、8♣4♣やJ♥7♥のような端でない限り、どのポジションからでも参加します。レイトポジションの場合はレイズしたりもします。アーリーやミドルポジションからリンプインするときは、相手からはレイズされたいと思います。実際大きなポケットペアを相手が持っている場合には、多少コストを上乗せするだけでフロップが見られて、相手を打ち負かすことができるのですから。

 スモールコネクターのすばらしい点は、フロップで何も引けなければさっさと退散できるというところにあります。フロップで992と来て、76を持っている場合、勝負に参加する必要は全くありません。

 通常この手のハンドで自分のチップの5%、多くても10%以上のチップを賭けてフロップを見ようとは思いません。ノっているときでも20%が限度でしょう。

 76のようなハンドでアーリーやミドルポジションからレイズすることもよくあります。普通はリンプインですが、ゲームのテンポなどによってはレイズすることもあるのです。

 例えば、大きなポットを取っている場合にはアーリーポジションからレイズします。ポットを取った次のハンドは、ポジションに関わらずプレイすることにしていると言いましたが、その場合大抵レイズで勝負に参加します。また、テーブルが非常に固いと考えているときは、アーリーやミドルポジションからでもレイズで参加することにしています。

 もちろん、いつもリレイズされないようにしなければなりません。理想的な状況は、自分の手がビッグカードやビッグペアのような強い手で、勝負できないと相手に思わせてフォールドさせることです。

 レイトポジションで誰からもリレイズされないと思うようなときには、レイズします。また、自分の前に誰もレイズしていない場合にもセミブラフでレイズすることができます。小さなコネクターでは、リレイズされることなく6人や7人とプレイしたいので、アーリーポジションでは通常はレイズしません。ただし、強いプレイヤーとのゲームではこのような状況は起きません。

 このような状況では、プリフロップでレイザーだったからといって、フロップでもベットしてテーブルイメージを維持する必要はありません。プリフロップでコールして誰かにレイズされた場合には、めったにレイザーにブラフをしようとはしません。フロップで何も引けずレイザーがベットしてきたら、そのポットはレイザーのものです。

 また、小さなコネクターを持っているときは、相手が自分の望むようなビッグペアを持っているときは必ずレイズしてくるので、自分からレイズしたいとは思いません。リンプインするもう一つの理由に、アーリーポジションからリンプインするプレイが実際に自分がAAやKKをアーリーポジションで持っている場合のプレイの仕方と同じで、相手に一種の誤解を与えることができるということがあります。ミドルやレイトポジションで誰かがレイズして来た場合、小さなコネクターをAKやKQのようなビッグカードやビッグペアのように扱えます。

 私の勧めるアグレッシブなプレイスタイルでプレイするのなら、小さなゲームでのプレイの仕方を調整する必要があります。小さなゲームでレイズしたときは、大きなゲームでのレイズよりリレイズされる可能性が多いことに気が付くかもしれません。

 なぜなら、誰もが$5,000や$6,000くらいしか持っていないようなそれほど大きくないテーブルで私が$1,000レイズした場合、大きなカードを持っているプレイヤーは、オールインしてくるでしょう。自分が76や98を持っていて相手がオールインしたら、もちろんコールできません。フロップで何もいいカードが来なかったら、AKなどにも負けてしまうのです。そのような場合、フォールドします。そのため、テーブルのチップ量がそれほど多くないテーブルでは、ゲームに勝つのが難しいのです。

 しかしながら、ビッグゲームでは、全く違うシナリオが起こります。$3000や$4000レイズしたときもう1人がコールしてきて、私は多くのチップを持っています。相手は私に仕返しをするチャンスをずっと待っているので私にレイズするのを若干躊躇するかもしれません。

 しかし、このような状況でリレイズされた場合、それはそれで結構です。相手が$7,000や$8,000くらいレイズしても、スモールコネクターでコールします。



フロップ
完全に何も引けなかったときのプレイ

 アーリーポジションでコールして、フロップで何も引けなかったらポットは諦めます。この種のハンドで突き進んだりはしません。このような状況では、最初に損失を被るのが一番いい損の仕方でしょう。しかしながら、自分がプリフロップでレイズした場合には、フロップでも別途します。Q♠J♠T♠のような恐ろしいフロップでない限り、ベットします。連勝しているときは、アーリーポジションで7♦6♦が来た場合はプリフロップでレイズします。フロップがA♥A♣K♠だった場合、直ちにベットします。このようなフロップは全く怖くありません。なぜかって?簡単です。相手は私がAK、AQ、KKなどこのフロップにマッチするハンドを持ってないだなんて知らないんですから。実際、私がアーリーポジションでプリフロップレイズをしていたときは、このようなビッグハンドを持っていたと他のプレイヤーは知っています。

 プリフロップでミドルポジションからレイズした場合は、自分の前に誰かがベットしない限り常にベットします。誰かに先にベットされた場合、そのポットはそのプレイヤーのものです。自分は何も持っていないので、ブラフしない限り、何かを持っている相手に勝つことはできません。

 ミドルやレイトポジションからプリフロップでコールして、フロップでチェックで回ってきた場合、自分もチェックします。何か役ができているのでない限り、フロップもターンもチェックをして、最後もチェックで回ってきた場合はブラフのベットをすることになります。

 もちろん、プリフロップでレイトポジションからレイズした場合、フロップでも特にチェックで回ってきた場合にはベットします。たとえフロップがAAKで誰かがAを持っている可能性があったとしてもベットします。そうしないと他のプレイヤーがチェックで自分まで回すことを止めてしまうかもしれないからです。レイザーである以上、他のプレイヤーは私がフロップでもベットするであろうことを予想しています。ベットする目的は次の二つです。

(1)相手がフォールドしポットをその時点で獲得するため。
(2)自分のアグレッシブなイメージを維持するため。アグレッシブなイメージがある限り、他のプレイヤーはチェックし続けるでしょう。

 もちろん、チェックレイズされた場合には、即座にフォールドします。その程度は許容すべきリスクです。しかし、相手が本当にいいハンドを持っているかどうかは相手がチェックレイズしてくるまで分かりません。だからこそ、相手がチェックレイズしたら、そこで初めてポットを諦めるのです。しかし、他のプレイヤーはチェックレイズに成功するより頻繁にフォールドします。だから私は諦めたポットよりも多くのポットを獲得することができるのです。

ターンとリバー
完全に何も引けなかったときのプレイ

 フロップで何も引けなかった場合、自分がレイザーだった場合かチェックで回ってきた場合を除き、スモールコネクターでターンまで勝負してはなりません。
   
 ターンで他のプレイヤーに自分のベットをコールされたら、相手は何かしらのハンドを持っています。ドローでターンでは引けなかったと思ったらリバーでもベットします。サードペアのような弱い手であっても何か役が既にできていると思えば、ベットして相手をフォールドさせようとは思いません。例えば、フロップがK82で、ベットしたらコールされたとします。この場合私はもう最後までチェックするつもりになっており、損失を最小に抑えるためポットはほとんど諦めています。

 もう一度言いますが、相手がストレートフラッシュドローを持っていたり、ターンでチェックレイズしてきた場合には、私はほとんどいつもポットは諦めることにしています。

 フロップで何も引けなかった場合は、決して相手のベットにコールはしませんが、特殊な状況ではプレイすることもあります。例えば、ベッターが完全にブラフをやっていると思う場合にはリレイズをしますし、しかし、ブラフでリレイズをするためには相当の確信がなければ、自分のチップの大半を賭けた勝負はできません。

 リバーでもターンと全く同じようにプレイします。ターンでベットしていたらリバーでもベットしなければなりません。ショーダウンしてもペアすらヒットしていなければ、単なる7ハイで勝てる訳ないのですから。ただし、ターンでドローだと思っていた相手については、リバーでも役を完成させられなかったと思えるときでなければベットはできません。また、相手がコールしないということを強く確信していなければベットできません。相手が役を完成させたと思うときにはチェックします。

 かなり困難な決断ですが、最後まで我慢しなければこれまでポットに投資したチップをすべて失ってしまうことになります。リバーでの決定の重要な要素は、ターンで相手が何を持っていてコールしたのかに関する分析です。相手がドローだったということに強い確信を持っていなければ、とんでもないトラブルに巻き込まれることになります。

 何も持っていないのにベットを続けることは難しいと思うかもしれません。強い勇気が必要です。しかし、それこそがGood Pokerなのです。私のプレイスタイルに従えば、相手のプレイヤーは、インサイドストレートドローでベットしてくるようなあなたにフリーカードを与えることを恐れて、あなたが強いハンドを持っているときでもベットしてくることでしょう。
その結果、相手がハンドを持っているときは、あなたをフォールドさせたいと思うでしょうし、ドローを引かれたくないからベットしてくることになります。

 この状況でアグレッシブにプレイする理由は二つあります。

 (1)相手がいいハンドを持っているとき、すぐに分かるようになるため。相手はあなたにフリーカードを与えることを恐れてベットしてきます。
 (2)ベットを続けることで、相手が中途半端なハンドではフォールドするようになり、何も持っていないときでもポットを手に入れられる可能性が増すため。

役が完成したときのプレイ

 7♦6♦というスモールコネクターでどうプレイするかを3つのフロップに分けて説明します。

(ア)ほんの少しだけいいフロップ
(イ)まあまあのフロップ
(ウ)いいフロップ

(ア)ほんの少しだけいいフロップ


 7♦6♦を持っているときにフロップがQ♠6♥2♣だった場合、これは少しだけいいフロップで、フロップが何の役にも立たなかったときと同じようにプレイします。しかし一つだけ大きな違いがあります。相手や相手の持っているチップの量によっては、このような状況でセカンドペアでギャンブルすることもあるということです。相手が消極的なプレイヤーならサードペアでも勝負することがあります。相手がQペアを持っていると思っていても同じようにプレイします。6か7が来たら相手を負かすことができるので、適当なサイズのベットにはコールもしますし、自分のチップ量の10%くらいまでならコールできます。大きなポットを取ることができると思っているときに限りコールします。

 レイズすることもあります。この場合の6のペアのようにフロップの一部でも捕らえた場合や完全に引けなかった場合には、いつでもレイズします。しかし、これは自分のハンドの価値と全く関係ありません。相手の弱点を探りポジションの有利さを生かすためにレイズするのです。フロップが少し役に立ってターン・リバーで何も来なかったときのもう一つの違いは、自分がレイザーの場合には、ターンでもベットするということです。フロップでコールされているときは、相手がドローだと確信していなければチェックします。

 フロップでのベットがコールされたとしても、ターンでもベットします。完全なブラフはしたくありませんが、引き目がある場合には、ベットを続けます。この場合、6か7が来れば相手よりも強いと思っていますので、ターンでも弱気を見せようとは思いません。

 リバーも何の役にも立たなかった場合には、ベットを止めます。相手がドローで役ができていない場合には、6のペアで十分強いことは分かっているのでチェックします。6のペアより強い手を相手が持っている場合、それ以上チップを失うのは無意味です。

 ターンが7など役に立つカードだった場合には、更に大きなベットをします。すでに大きなポットになっている場合には、チェックレイズすることもあります。特にポットが既に大きくなっていて相手がターンでベットすることが明らかで、7が私に必要なカードだと思っていないことが明らかな場合には、確実に私をフォールドさせようとベットしてきますので、チェックレイズするチャンスです。リバーでQや2が来れば相手に負かされますので、そこで相手をフォールドさせなければなりません。

 ターンで6を引いたときには、若干戦略が異なります。ボードで6が2枚出ているときは、相手も相当警戒するはずなので、7を引いたときと比べて、より自分のハンドの強さを隠すのが難しくなります。そのため、たとえその時点で自分がコーラーだったとしても、6がヒットした場合にはベットします。レイザーが私が6のスリーカードを持っていると気付いたとしても、単にブラフしていると思うかもしれません。実際に6を持っていないときは、ブラフをしかける絶好のタイミングともいえます。

 

(イ)まあまあのフロップ

 トップペアやオープンエンドストレートドローやフラッシュドローなどまあまあのフロップだった場合のプレイの仕方に移ります。

 フラッシュドローの場合は、極端にスローにプレイします。2枚同じスートがフロップに出た場合に、誰かがベットした後でリレイズオールインするプレイヤーが非常にたくさんいます。たまには私もそうしますが、それは自分のチップを守るためにはできることはなんでもするという私の哲学によるものです。しかし、このようなベットはフラッシュドローだということが見え見えのプレイとなります。
 
 このような理由から、私はフラッシュドローよりストレートドローの方が好きですし、ストレートドローのときにはアグレッシブにプレイします。自分がレイザーだった場合には、もちろんフロップでもベットしますし、レイズされた場合にはリレイズしたり、ときにはオールインしたりします。

 自分がレイザーでない場合には、チェックレイズします。レイザーにフロップでベットされた場合には、ほとんどオールインに近いチェックレイズをしかけます。

 前にも言いましたが、ほとんどの決断はフロップでなされます。フロップはポットをスチールする場所です。引き目があればブラフしますし、成功すればその場でポットが手に入ります。コールされたとしても、オープンエンドストレートドローなら33%の勝率がありますし、ツーペアやスリーカードができる可能性もあるのです。

 76を持っているときにフロップが642とか742だった場合は、トップペアができたことになります。この場合には、慎重にプレイします。このハンドと恋に落ちたりはしませんが、若干のギャンブルはします。チェックやコールをしますが、ターンやリバーで何もいいカードが来なかった場合はコールしません。

 フロップでコールする理由は、自分のペアがベストハンドである可能性があるからです。フロップでレイズしたからといって、そのプレイヤーが大きなポケットペアを持っているとは限りません。ターンで何もいいカードが来ず、それでもレイザーがベットしてきた場合は、即フォールドします。

 しかしながら、フロップでコールする最大の理由は、ターンやリバーで手がよくなった場合、AAやKKなどを負かして大きなポットを取れる可能性があるからです。ベストハンドを持っているかもしれないのにチェックする理由は、ベットされたりレイズされる可能性を排除したいからです。チェックすることで、適当なサイズのベットにはコールできますし、次のカードを見ることができます。ターンで自分の手がよくなれば、チェックレイズなどをしかけます。

 76にとってすばらしいフロップは、ストレートフラッシュドロー+ペア、ツーペア、スリーカードやストレートやフラッシュができるものです。このようなフロップのときは、アーリーポジションではベットし、レイトポジションではレイズします。

 フロップでペア+ドローとなった場合も、同じ戦略を採ります。なぜなら次の理由から勝てるかもしれないからです。
(1)ベットやレイズすることで相手がフォールドすればポットが取れる。
(2)ベットやレイズにコールされてもターンやリバーでハンドがよくなる可能性がある。
 
 例えば、自分と相手の両方がフラッシュをフロップで引いたとき、多分76の方が低いフラッシュなので、もはや死んだも同然です。ホールデムでは、ストレートフラッシュ以外は、フラッシュ対フラッシュでドローを引きに行くことができません。しかし、ストレートフラッシュになり得なくても、フラッシュができた場合は、ベットするしかありません。そうでなければ相手にほとんどいつも自動的にチップを渡すことになるからです。これはホールデムというゲームではよく起こる大災害です。

 フロップで低い方のストレートができることもあります。相手が大きい方のストレートを引いているかもしれないので、これも大災害のひとつです。しかし、この場合も同じ理由でベットするしかありません。

(ウ)いいフロップ

 いいフロップが来た場合には、フロップでもターンでもベットします。しかし例外もあります。

 例えば、フロップでフラッシュができた場合にターンでもう一枚ダイヤが来た場合には、ほとんどこのハンドは滅んでいます。この場合はチェックして運を天に任すしかありません。ショーダウンまでいけないときにはフォールドするしかありません。

 フロップでストレートができた場合に、ターンでボードがペアった場合もトラブル発生です。通常は、フロップでツーペアやセットができていた場合、相手はベットやレイズしてくるはずなので、ターンでもあなたはベットをやめるのは難しいでしょう。したがって、相手にフルハウスができている場合、大損害を被ることになります。大災害です。

 これらの例が私のプレイスタイルの利点を明確にしてくれます。フロップで543がきてストレートができた場合、相手はフロップでセットやツーペアなど何か役を持っているかどうかを教えてくれます。相手がいいプレイヤーならもう一枚カードを与えるのは嫌なはずです。ターンでA、2、6、7がくれば、自分のツーペアやセットが不利だということを分かっているからです。

 このような理由から、いいプレイヤーのほとんどがフロップではギャンブルしますが、ターンやリバーではギャンブルはしません。したがって、フロップが最も重要な場所になるのです。

 前にも言いましたが、レイズされたポットで、フロップでセットができているのにフォールドすることはほとんど考えられないことです。しかし、ボードに2枚同じカードが出ている場合のスリーカードは、(ポケットペアを持っている場合の)セットのスリーカードとはまったく違った意味合いが異なります。このような場合にフォールドすることはよくあることです。たとえば、76を持っているときにフロップが772でベットしてコールされたとします。このフロップでベットにコールできるハンドはそれほど多くありません。この場合は、相手も7を持っていると思うときには、特に相手がアグレッシブなプレイヤーの場合は、フォールドするのも簡単なことです。

 この場合、キッカーが重要なのだと思うかもしれません。しかし、結論から言うと、キッカーはそれほど重要な問題ではありません。本当に相手も7を持っていると思うのであれば、せいぜい引き分けがベストでしょう。もちろん、相手がいいプレイヤーであることが前提になりますが、この場合、負ける可能性が高いです。相手は多分7ともう一枚ストレートになりうるカード、87、97、T7を持っているでしょう。または、A7sやK7sかもしれません。そのほかは76や75くらいしかありえず、74、73、72を持っていることは、ほとんど考えられないでしょう(72だとフルハウスになってしまいますが)。よって、この場合、相手がアグレッシブなプレイをしてきたら、76でプレイを続けることはできないでしょう。

 もう少し大きなキッカーを持っている場合、例えば、9やTなどの場合はプレイを続けると思います。仮に自分がAやKなどを持っている場合は間違いなくプレイを続けます。

 もちろん、76でスリーカードができたときフォールドしない場合もたくさんあります。例えば、プリフロップでレイズしていた場合、フロップで全員が私までチェックで回してきたときなどです。その場合、私はベットしますが、相手がチェックレイズしてきた場合に初めてフォールドすることを検討します。相手はオーバーペアを持っている可能性もありますし、プリフロップで自分をリレイズできないような他のハンドを持っている可能性もあります。

 一方、76をレイトポジションで持っていて、プリフロップで小さなレイズにコールしたとします。フロップが772だった場合、レイザーは7を持っていないと考えられますので、私は大きなポットをとるためにアグレッシブにプレイします。

 プリフロップでレイズがあった場合は、大きなポットをとるチャンスです。しかし、レイズの入っていないポットでは、大きく勝つことは難しくなります。以前それほど大きくないポットのために破産するようなことはしたくないと言いました。ここでもう一度念押ししておきます。レイズされていないポットでフロップでスリーカードができた場合、大きなポットを取ろうとチャレンジしてはなりません。守るべきポットがないわけですから、本当にいいハンドが来ていない限り、危険を冒す必要はありません。
 
 私のプレイ哲学においてもうひとつ重要なポイントは、できるだけ自分のハンドの価値を高めるよう絶えず試みるということです。ベットすることで自分のハンドの価値が高められます。ポーカーでの勝者はベットし、レイズし、リレイズする、すなわちアグレッシブにプレイすることで決まるのです。もちろん、ディフェンシブにプレイしなければならない場面も多々あるでしょう。しかし、一般的には、アグレッシブであることが重要です。

 このことは、ボードでハンドがヒットすれば何でもベットしろということではありません。他のプレイヤーがナッツを持っていないか絶えず注意していれば、大したことのないハンドではプレイできないでしょう。これまで議論したすべてのハンドに言えることですが、特にスモールコネクターでプレイしていていいフロップが当たったときには注意する必要があります。コールしようと思っている場合にはベットした方がよいです。

 この原則はいつでも心がけるべきですが、特に重要になるのは最後の段階です。相手のハンドが想定していたものと全く違っていることはよくあると思います。フラッシュドローだと思っていたら単なるワンペアだったということもあります。リバーにフラッシュとなりうるカードが来ても、相手の全く役に立たないカードである可能性もあります。フラッシュカードが来たとき、相手がフラッシュを引いたり何か他の役ができたと思うかもしれません。相手にツーペアができたかもしれませんし、自分がストレートを引くこともあるでしょう。本当に相手が何を持っているのかを知ることはできないのですから、スモールコネクターで役ができた場合には、いずれにせよ、その役で相手からチップを奪わなければならないのです。したがって、コールするのならベットすべきなのです。

 唯一の例外は、最後にボードのペアができた場合です。この場合はチェックしますし、状況に応じてコールするときもしないときもあります。しかし何が起ころうとも自分がスモールコネクターでいい役ができたと思ったら、ベットします。

 自分がナッツを持っていないので若干不安になるときも多々ありますが、ナッツを持っているときもまた多々あります。このような場合は当然ながら可能な限り大きなポットを取ろうとします。相手がいい手を持っていると思ったときには、大きなベットをしますし、相手がそれほどいい手を持っていないと思ったら相手がコールできるような小さなベットをします。相手が何を持っているのか慎重に見極めることが必要です。

 いくらベットするかということは、自分がフロップで役を作ったか、それともターンかリバーでできたかということにも左右されます。もしフロップまででできた場合には、弱くベットすることはせずに強くベットして相手をフォールドさせます。もし後の方で役ができて、それほど大きなポットができていない場合、例えば、フロップはチェックで回り、ターンで小さなベットがあって、リバーでナッツができた場合などは、大きくベットしても多分相手はコールできないので、相手を破産させようとは思いません。相手がコールできるような小さなベットをして、できるだけ多くのチップを得ようとします。

 ノーリミットホールデムの経験の浅いプレイヤーは、私ほど強くスモールコネクターを称賛することはできないでしょう。経験のあるプレイヤーは、かなり驚くでしょう。スモールコネクターでプレイする時は、判断力を適切に働かせなければなりません。うまくプレイできれば、大きなポットを取ることができます。それがノーリミットホールデムのすべてです。

(6)ボーダーラインのハンド、トラブルハンド


 トラブルハンドのリストは次のとおりです。これらのハンドは、その名のとおりトラブルを呼ぶハンドなので、ぎりぎりの状況でしかプレイしません。

 リストの説明に入る前に、留意しておくべき重要な点は、これらのトラブルハンドは、(1)スーティッドの場合、又は(2)4人以下の人数の少ないゲームの場合には、必ずしもプレイできない訳ではないということです。

 しかし、リングゲーム(キャッシュゲーム)では、これらのハンドは、プレイすると多くのチップを失いかねないハンドなので、慎重にプレイする必要があります。

 トラブルハンド(オフスートの場合) : AQ、AJ、AT、KQ、KJ、KT、QJ、QT、JT、98

 これらのハンドは、レイズされたときにコールできるか微妙なのでボーダーラインハンドとも言えます。スーティッドの場合は、レイズにもコールできます。オフスートでミドルやアーリーなどポジションが悪い場合は、レイズにコールできません。
 
 レイトポジションの場合は、レイズされて他にも一人コールした場合は、コールします。しかし、この場合は、最高のフロップが来ない限り、極めて慎重にプレイしなければなりません。

 これらのハンドを慎重にプレイしなければならない理由は、ほとんど死んでいるハンドで勝負しなければならない状況にあることが多いからです。ほとんどのプレイヤーは、AA、KK、AKなどはレイズするのに最適なハンドだと思っていますので、レイザーがこれらのハンドを持っていることは多いです。したがって、AQ、AJ、ATなどを持っている場合は、AA、KK、AKに対してドミネイトされているので、とんでもないことになります。

 これらのハンドでレイズにコールした場合、大きなポットを取るのは非常に難しいです。大きなポットを取るより大きなポットを失う可能性の方が極めて高いです。フロップでペアができたとしても、AAやKKを持っているときと同様慎重にプレイする必要があります。

 たとえば、KQoでフロップがK42の場合、レイザーが先ほどの3つのビッグハンドを持っていたとしたら、大きなトラブルに巻き込まれます。AAやKのセットかKペアでAキッカーを持っていることになるので。

 また98でプレイしているときにフロップがQJTだった場合も、興奮しすぎてはいけません。フロップでストレートができていますが、相手がAKを持っていて高い方のストレートを持っている可能性もあるのです。

 他にもトラブルハンドで留意しておかなければならないことは、フロップでストレートドローができた場合、他の強いハンドと比べてポットを獲得するのがそれほど簡単ではないということです。スモールコネクターでストレートドローができた場合は、アグレッシブにプレイするといいましたが、それは自分にストレートができた場合でも、相手により高いストレートができる可能性が低いからです。レイズにコールされたとしてもストレートが完成した場合には、ポットを取ることができるという利点もあります。

 しかし、KQでフロップがJT5だった場合などは、ストレートドローはできていますが、他のプレイヤーが何かの役をヒットしている可能性が高く、ベットしてもコールされる可能性が高いでしょう。

 同じ理由から、KQを持っていてフロップがQJTだった場合、トップペアでストレートドローということになりますが、AKを誰かが持っていた場合、せいぜい引き分けがいいところになってしまうため、いいハンドではなくなってしまいます。

 フロップでツーペアやスリーカードができたときも危険です。KK2でKQを持っていた場合、AKを誰かが持っていた場合大きくチップを減らす危険性があります。問題なのは、他のハンドと違ってフォールドして大金を失うリスクを避けることが難しいという点です。

 トラブルハンドで重要なのは、フロップで何かができても深入りしてはならないということです。できるだけ小さなポットを取るようにしましょう。

 わずかな例外は、フロップでストレートができた場合でも、QTを持っていてフロップがKJ9やJ98のときです。この場合はナッツを持っています。しかし、ターンでQが落ちた場合には、相手がATを持っている場合には負けてしまうので注意が必要です。J98Qのときに相手がKTを持っているときも同様です。フロップでナッツを持っていても完全に安全というわけではないのです。

 多くの場合、トラブルハンドは、スーティッドだろうがオフスートだろうが同じようにプレイできます。スローにプレイしましょう。しかし、スーティッドのトラブルハンドで、フロップでフラッシュやフラッシュドローになったときは、若干アグレッシブにプレイすることができます。例えば、K♦Q♦のときにフロップがT♠7♦2♦だった場合、フラッシュドローで2枚のオーバーカードを持っているので非常にいい状況だと言えます。9♦8♦だった場合には、ストレート&フラッシュドローになります。いずれの場合もアーリーポジションにいる場合は、チェックレイズをするいいチャンスと言えます。レイトポジションの場合にはレイズできます。この時点で相手がフォールドすればポットは取れますし、コールされてもストレートかフラッシュができればよいので、まだいいハンドを持っていると言えるでしょう。


(7)ゴミハンド

 AXsやKXsを除き、これまで取り上げてこなかったハンドは、すべてゴミハンドです。AXsやKXsはスモールコネクターと同じカテゴリーで、ほとんど同じようにプレイします。例えば、A♣8♣でフロップが9♥6♣2♣のときは、フラッシュドローでオーバーカードが1枚あることになります。この場合は、QQが相手でもほぼ勝率5割なので、9♣8♣のようなスモールスーティッドコネクターでのプレイと同じようにプレイすることになります。すなわち、アグレッシブにプレイし、相手をフォールドか役を完成させるか何れかの方法でポットを取りに行きます。

 しかし、Q以下のカードでコネクターでないハンドは、スーティッドであってもゴミハンドです。

 コネクターでもなくスーティッドでもないハンドは、明らかにゴミです。そのようなゴミでもK9、J7、T6などストレートができる可能性が少しでもあるからという理由でプレイする人は多いです。たとえ最良のフロップが来たとしても(フルハウスを除く)、このようなゴミではより大きなストレートを引かれて負ける可能性が高いので、プレイしない方がよいでしょう。したがってレイトポジション以外ではこのようなゴミハンドではプレイしません。

 ゴミハンドでもレイトポジションにいる場合は別です。例えば、ボタンでハンドがA8oだった場合、プリフロップで自分の前に4人コーラーがいるようなときは、リレイズがないと考えるときは、割に合うのでレイズにもコールします。フルハウスやスリーカードやツーペアを狙いに行きます。しかし、本当にいいフロップが来ない限り、フォールドします。ゴミハンドに関わって大やけどを負いたくないからです。フロップではどんなベットにもコールしません。レイズするかフォールドするかのどちらかです。

 レイトポジションの場合には、ゴミハンドでプリフロップレイズすることもあります。その場合、フロップでももちろんアグレッシブにベットします。フロップでチェックで回ってきた場合、フロップが何でもベットします。

 ゴミハンドは無価値です。ゴミハンドでプレイするときは、自分のポジションと相手のキャラクターだけを考えてプレイしています。相手がリンプインしたとき、そのハンドが弱いと判断し、フロップで何も引けていないと思ったらベットしてポットを取りに行きます。

 このような例外を除き、ゴミハンドは、単なるプレイできないハンドです。


(完)

 
 

 
 

*1:スートが同じ続き番号の2枚。

*2:AAやKKでスロープレイをしないということ。